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「僕にないものを持っている」同級生・古橋の印象も語った南野、レンタル移籍で感じた“二つの変化”

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MF南野拓実(サウサンプトン)

 日本代表で同い年コンビの共演に期待が高まっている。MF南野拓実(サウサンプトン)とMF古橋亨梧(神戸)は興國高の同級生。南野はC大阪U-18でプレーしていたため、当時から大きく異なるキャリアを歩んでいた二人だが、A代表という舞台でともにピッチに立つ可能性が出てきた。

 南野は24日の昼食前に行われたオンライン取材で、古橋についての印象を問われて「僕にないものを持っている選手」と指摘。「スピードがあり、裏に抜けるタイミングで賢く動きながらプレーできるし、ボールを持った時に相手を一人二人はがして、アシストやシュートに持っていける」と太鼓判を押しつつ、「一緒にプレーすることがあれば、お互いの長所を活かしてプレーできればと思っている」と共演への意気込みを語った。

 そんな南野は昨年11月に行われたオーストリア遠征に続く代表招集。「今回は国内組の選手も多く、初招集の選手たちも多い中で、これまで呼ばれている選手たちが中心になってチームを引っ張っていかないといけないという部分もある。すごく意識しているわけではないけど、そういった部分は重要だと思う」と中心選手の自覚も深め、合流してきた。

 また前回活動からの間には、リバプールからサウサンプトンに期限付き移籍。「出場する時間も多くなっているし、コンディションの部分ではいい感じになっている」。リバプールでは前半戦9試合の出場にとどまっていたが、サウサンプトンでは安定した先発機会で2ゴール。前向きな形でカタールW杯アジア2次予選に臨むことができそうだ。

 そうした環境の変化の中、南野も自身の変化を感じているという。それは「試合に出続けること」と「ゴール前の局面を多く経験すること」に関するものだ。

「僕は単純に出場したかったし、自分の力を証明したかった。オファーが来た時にこういった機会を使いたいと思った。シーズンが終わった時にこの決断が良かったという形にしたい」。そう移籍への思いも語った南野は、次のように自身の変化を振り返った。

「移籍して継続的に試合に出ることにより、自分のリズムも掴めるようになってきたし、良さを出せる部分が増えてきた。選手にとって一番重要なのは試合に出続けることだと思った」。

「出場時間が増えているぶん、ゴール前でプレーする機会も増えるし、ゴールを奪うという意味ではそこの慣れも必要になってくる。リバプールにいた時よりゴール前のリズムは取り戻しつつあるし、よくはなっているところの一つかなと思う」。

 そうした良い感覚を日本代表にも活かしていく構えだ。30日にはモンゴルとの一戦でカタールW杯アジア2次予選の再開を控えるが、南野はここまでの予選4試合連発中(合計5ゴール)。開幕からの連続ゴール記録を26年ぶりに樹立しており、さらなる更新が期待されている。

 それでもまずは、目の前に控える国際親善試合・日韓戦(25日・日産ス)に照準を合わせる。「いろんな意味での注目度は高い一戦だと思うし、どういう状況であれ日韓戦は重要な一戦ということは理解している」と語った南野は「アンダー代表以来なので、A代表では初めて。重みが全然違うと思うので、内容より結果が大事な試合というのは理解している。いい準備をして臨みたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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