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「期間は空いたけど…」U-24代表キャプテン中山雄太の変わらぬ思い

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U-24日本代表MF中山雄太(ズウォレ)

 コミュニケーションの重要性は重々理解している。今回の活動では、コミュニケーションをとる場が限られるが、その限られた時間の中でU-24日本代表MF中山雄太(ズウォレ)は、意思疎通を深めようとしている。

 19年11月のコロンビア戦。海外組も招集され、「現時点のベストメンバー」(森保一監督)が選出された。しかし、試合は不完全燃焼に終わり、0-2の完封負け。コロンビア戦で足りなかったもの。その一つが意志疎通だった。

 共通意識を持つことが重要だと感じたからこそ、中山は動いた。コロンビア戦の翌月に行われた長崎合宿では、自身が主導で選手ミーティングを開催。「まずは僕自身が思ったことを言う。そして、それを僕だけではなく周りからも言い合おうという風にしていた」。思いを伝えるだけでなく、ピッチ上での細かい動きも確認し、ジャマイカ戦での9-0の圧勝へとつなげた。

 あれから1年3か月が経った。中山は変わらぬ思いで、今回の活動に参加しているようだ。

「コロンビア戦の課題は共通意識を、突き詰めるところだったり、というのをすごく感じた。長崎ではコミュニケーションや全員の共通意識を日常から図っていくところで動いた。期間は空いたけど、今回も限られたコミュニケーションの場で突き詰めていくところは逃さずにやっていきたい」

 その言葉どおり、フォーメーション練習を行った後には、ボランチの位置でコンビを組んだMF田中駿汰(札幌)と言葉を交わし、動きを確認するだけでなく、トレーニング中にはチームメイトと積極的にコミュニケーションをとり、意思疎通を深めようとしてする。コロナ禍だからこそ、「ピッチ内でのコミュニケーション」が大事。「ポジティブに言えば、そういう面では、今までの活動よりも密になって話せている。逆に言えば、普段からこうあるべきだと、今思えば強く感じている」。限られた時間を有効に活用している。

 26日にはアルゼンチン戦を迎える。「本当にタフな戦いになるイメージを持たされた」という相手との対戦。「共通意識」を持って南米の強豪に立ち向かいたい。

(取材・文 折戸岳彦)

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