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「凄く楽しかった」日本高校選抜との戦い。MF松木玖生がU-18代表候補唯一のゴール!

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3本目26分、U-18日本代表候補MF松木玖生(青森山田高)がゴール

[3.27 練習試合 U-18日本代表候補 1-3 日本高校選抜 Jヴィレッジスタジアム]

「率直に凄く楽しかった」という日本高校選抜との戦い。青森山田高(青森)の仲間や高体連のライバルとの戦いを楽しみ、チーム唯一のゴールを叩き出した。

 MF松木玖生(青森山田高)は第99回全国高校選手権で優秀選手に選出されたが、選手権後にリヨン(フランス)へ練習参加していたこともあって日本高校選抜の活動は不参加。この日は、U-18日本代表候補の一員として練習試合(45分×3本)の2本目、3本目に出場した。

 0-1の状況でピッチに入った松木は「鼓舞することもそうですし、フリーランということを常に意識しながら取り組むことを考えていました」。右サイドからゴール前へスプリントしたほか、心がけていたという良い声がけでチームを勢いづけようとする。

 そして、選手権などで示してきた勝負強さを示す。0-2の3本目26分、U-18代表候補は右サイドをワンツーで抜け出したMF根本鼓太郎(東京ヴェルディユース)が右足シュート。サポートする形でスプリントしていた松木が、GKの弾いたボールを左足で押し込む。ボールは身体を投げ出してクリアしようとするMF宇野禅斗(青森山田高)の足先を抜けてゴールネットに吸い込まれた。

「サイドにボールが渡った時に青森山田でも言われているんですけれども、ゴール前にスプリントすることでゴールが生まれるということをコーチ陣からも言われているので、そこで良いスプリントができたと思っています」

 リヨンで課題に感じたというスプリントの部分を発揮してゴール。松木はすぐにボールを拾い上げてセンターサークルへ向かい、さらに声でチームにエネルギーを与えていた。結果は、「本当に高校選抜は素晴らしいチーム」と認める日本高校選抜に1-3で敗戦。だが、高体連を代表するプレーヤーは、その前でしっかりと結果も残した。

 この日、対戦した青森山田のチームメートたちとの時間は特別だったようだ。「(日本高校選抜には)チームメートの(宇野)禅斗や安斎(颯馬)、内田(陽介)もいましたけれども、相手チームという新鮮な環境でできたことをまず感謝しないといけないですし、そこで本当は勝ち切りたかったですけれども、凄く良い経験はできました」。日本高校選抜との戦いで刺激も受けた松木は、青森山田での勝利と活躍、そしてU-18日本代表の中心選手になることを目指して行く。

 昨年2月に鹿児島県で開催された「JENESYS2019 青少年交流大会」ではU-19東ティモールとの決勝で決勝点を決めるなど、中心選手としてU-17日本代表の優勝に貢献。継続的に年代別に日本代表に選ばれているが、本人は23年U-20ワールドカップを狙うチームの中でまだまだレベルアップしなければならないことを実感している。

「(自分が)U-20のワールドカップを目指すためにまだまだだと思いますし、そこの中心的な人物になれるように、まだまだ技術的な部分は本当に劣っていますけれども、本当にそういうところを上げていきながら、日本代表の中心人物としてやっていきたいなと思っています」。この日も示した勝負強さやフィジカル面、運動量という強みに加え、課題に感じたことも青森山田での日常で進化させること。そしてより目指す姿に近づき、青森山田、代表チームを勝利をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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