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[MOM3417]帝京大可児MF鈴木淳之介(3年)_不満の内容も「結果で」。湘南内定MFが決めに行って決勝点!

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前半20分、帝京大可児高MF鈴木淳之介がセンターサークルからのスルーパスで先制点をアシスト

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.3 プリンスリーグ東海第1節 帝京大可児高 4-2 浜松開誠館高 長良川球技メドウ]

「全然収まらなかったし、恥ずかしい」

 帝京大可児高(岐阜)のMF鈴木淳之介(3年=岐阜VAMOS出身)は、1ゴール1アシストの活躍も全く納得していなかった。昨年末に22年からの湘南ベルマーレ加入内定。異例のJ内定2年生プレーヤーとして選手権に出場し、大会優秀選手にも選出された。だが、「ボールを失わないボランチ」がこの日は連係面で周囲と合わずに、ボールロストも。注目度が高まっている中での戦いだっただけに、「恥ずかしい」と悔しがった。

 高校の定期試験期間を除いて約2か月間湘南のキャンプ、トレーニングに帯同。帝京大可児に合流してまだ1週間も経っていない状況だ。練習試合を1試合挟んでいたが、強豪・浜松開誠館高(静岡)はプレッシャーも鋭く、苦戦した。

 湘南では3-5-2のアンカーを務め、守備と正確にボールを散らすことを意識。ダブルボランチの帝京大可児とは役割も違う。なかなかリズムに乗ることが出来ない中、鈴木は「慣れるしかないと思ってボール触ろうと」。左右に動いてボールに触れ、1タッチのパスなどミドルレンジでの組み立てで違和感の無いプレーを見せていた印象だ。

 そして、前半20分にはパス交換からダイレクトでのスルーパス。センターサークルから左前方へ送られたボールでMF松永悠碁(3年)が抜け出し、そのまま先制ゴールを流し込んだ。

 ボールを失わないことにこだわる本人にとっては、納得の行くパフォーマンスではなかったことは確か。それでも、スルーパスでのアシスト、そして決勝ゴールという結果を残したことはさすがだ。

 後半の飲水タイム頃から「とりあえず点を獲れば良いと。あまり良くなかったので結果で」と試合を決めに行った鈴木は、中盤からの飛び出しやPAでボールに係る回数を増加。2-2で迎えた後半35分に左足で勝ち越しゴールを叩き込んだ。

 左中間でボールを受けた鈴木は左前方の松永にボールを預けると、その外側から追い越してリターンを受け、左足一閃。あまり角度のない位置からのシュートだったが、「とりあえず枠に行けばと。強くて重いシュートを意識しました」。ボールはニアを破り、鈴木はチームメートからの祝福を浴びた。

 このゴールは湘南から求められているプレーを表現するものでもあった。「できれば『点を獲るようなボランチになって欲しい』と言われているので、(ボールを)無くさないというのを当たり前と捉えて、なおかつ得点にも係れるように頑張りたいです」。昨年はスーパープリンスリーグ東海の7試合で2得点。今年もゴール数を増やして「点を獲るようなボランチ」になる。

 仲井正剛監督は攻撃面に関しては厳しい評価。一方で「球際とか良いものを学んで来ている」と湘南へ練習参加していた成果を口にする。実際、身体を投げ出してのタックルでマイボールに変え、空中戦でも健闘。本人は昨年のパートナーMF小宅空大(現関東学院大)が担っていた味方を助ける役割も自身に求めていく考えだ。

 湘南では1歳年上で同ポジションのMF田中聡から大いに刺激を受けたという。選手権で敗れた青森山田高(青森)のMF松木玖生(3年)にも負けない選手になるため、結果と質、献身的なディフェンスでもレベルアップすること。プロの世界で羽ばたくために、注目される中で貪欲に自分自身を高め、チームを勝利へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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