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[プレミアリーグEAST]山崎太新が圧巻の決勝ゴール。プレミア開幕戦は横浜FCユースが凱歌!

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横浜FCユースの新10番、MF山崎太新(3年)が決勝ゴール

[4.3 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 横浜FCユース 1-0 柏U-18 保土ヶ谷]

 勝利した横浜FCユースの早川知伸監督は、「こっちは息ができないぐらい苦しかったですよ。やられた感満載ですけど、選手たちが最後まで頑張って、体を張ってくれたなと思っています」とホッと一息つきながらも、笑顔を浮かべる。3日、高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2021が開幕。EAST第1節では、この日唯一の試合となったオープニングマッチで横浜FCユース柏レイソルU-18が対戦。横浜FCユースが新10番のMF山崎太新(3年)が挙げた決勝点で、1-0と競り勝っている。

“戦い”はキックオフ前から既に始まっていた。横浜FCユースの早川監督と柏U-18の酒井直樹監督は、2019年度S級コーチライセンス受講の同期。「直樹さんとはライセンスで一緒にやっていて、いろいろ探りながらも『やり方はだいたいわかっているけど、どれぐらいかな』というのはあったので、ちょっと楽しんでいたところもあるんですけど(笑)」と早川監督が笑えば、「早川監督はS級で同期だったので、『ちょっと負けてられないな』とも思ったんですけど、何かいろいろな情報を知っていて、丸裸にされていたようで焦ってしまいました(笑)」と酒井監督。旧知の指揮官同士が見えない火花を戦わせる。

 だが、立ち上がりからリズムを掴んだのは柏U-18。「最初の方はボールを持って、中を突いたり、ワイドから攻めたり、自分たちのサッカーができたと思う」とこの日のキャプテンマークを巻いたDF田中隼人(3年)。今シーズンから取り組んでいる3-1-4-2の布陣を敷き、最終ラインのDF伊達由太嘉(3年)、田中、DF菅原大知(3年)に、中盤アンカーのMF田制裕作(3年)が丁寧にビルドアップしながら、機を見て力強く前進。前半6分には、右サイドを運んだFW升掛友護(3年)が枠内シュート。ここは横浜FCユースのGK西方優太郎(1年)のファインセーブに阻まれるも、まずは好機を創り出す。

「ちょっと僕が『前から来るぞ』と言い過ぎた感もあって、だいぶ受けちゃった所はありましたね」と早川監督も口にした横浜FCユースは、それでも粘り強く守りながら、徐々に右のSB本木紀慶(3年)とSH清水悠斗(2年)、左のSB 土屋海人(3年)とSH山崎の縦関係に、MF井上輝(2年)も加えた積極的な仕掛けで対抗。23分にはMF前田柊(3年)の縦パスをFW原大貴(3年)が落とし、山崎が左からカットインシュート。柏U-18のGK近野勝大(3年)がキャッチするも、惜しいシーンを迎えると、スコアは32分に動く。

 ここも横浜FCユースは左サイドからのアタック。MF青木暦央人(3年)がフィードを送り、土屋のパスを受けた山崎は「あのエリアは得意なエリアでもあるので、あそこは持ったら仕掛けようと常に思っています」という言葉通りに、マーカーの間をぶち抜いてそのままフィニッシュ。ボールはゴール右スミに吸い込まれる。「アレが一番の特徴なので、あそこが出せたというのは、やっぱり強みは持っていますね」と早川監督も納得の先制弾。横浜FCユースが1点のリードを奪い、ハーフタイムへ折り返す。

「前半の途中で相手に一歩先手を取られて、なかなかハマらなくなってきた所でワンチャンスを決められたことで、ちょっと焦りはあったと思う」と振り返る酒井監督は、後半に向けて守備対応の整理を徹底。相手のSBに引っ張り出されることで、使われていたサイドのスペースケアが奏功し、逆に右WB足立凱(2年)と左WB高貫太瑛(3年)もオーバーラップが増加。厚みのある攻撃が増えていく。

 横浜FCユースも後半14分に土屋の左クロスを、原がゴールに流し込むも、ここはオフサイドの判定。一方の柏は18分に決定機。田制が粘って残し、10番を背負ったMF湯之前匡央(3年)が得意の左足を振り切るも、ボールは左ポスト直撃。さらに22分にもFW山本桜大(2年)、MFモハマドファルザン佐名(2年)と回ったボールを、升掛がシュートまで持ち込むも、西方がきっちりセーブ。1年生守護神がチームを救う。

「スタート位置が低くなっちゃって、どうしても長いボールだけになってしまった」と早川監督も反省点を口にする流れの中、横浜FCユースはキャプテンのDF増田健昇(3年)とDF杉田隼(3年)のCBコンビを中心に、柏U-18の攻撃へ対抗。特にペナルティエリア内では全員が体を張って、決定的なシュートは許さない。

 終盤にはMF中村拓夢(2年)とFW逢坂スィナ(2年)を送り込み、押し切りたい柏U-18に対して、横浜FCユースもFW宮野勇弥(3年)やMF金子颯太(2年)の投入で、全体の強度を保ちつつ、後半ATにはDF池谷銀姿郎(2年)も最終ラインに組み込んで、見事ゲームクローズに成功。ハマブルーの歓喜の輪がピッチに広がった。

 実質のプレミアリーグデビュー戦を勝利で飾った早川監督は、去年のプレミアリーグ関東優勝にも「勝手に周囲の方がハードルを上げているだけで(笑)、僕らは本当に普通に淡々とやるだけで、たまたま去年は優勝できただけなので、自分たちができることをやるしかないですし、身の丈に合った所で、というのはあるかなと思います」と地に足のついた様子。この意識は選手にも徹底させている。

「まだまだ今は“入口”の所ですし、アイツらにも『去年やったものや獲ったタイトルは、あくまでも去年の3年生がやったもの。オマエらは新たにやっていかないといけないんだよ』とは強く言っていて、『今年がチャレンジしていく1年目だよ』ということは、今日も試合が始まる直前に話していたので、そのあたりは選手たちも自覚を持ってやってくれていると思います」。

 指揮官の言葉を借りれば『チャレンジしていく1年目』。その初陣に挑んだ横浜FCユースが、ここからさらに続いていくであろう新たな歴史の道を、力強い勝利とともに歩み出している。

(取材・文 土屋雅史)
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