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富士山の麓に大規模人工芝グラウンドが完成!全中プレ大会は青森山田中が優勝「王座奪還を強烈に目指したい」

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[4.4 河口湖くぬぎ平スポーツ公園人工芝運動場完成記念大会 青森山田中7-1多摩大目黒中]

 富士河口湖町くぬぎ平スポーツ公園人工芝運動場完成記念大会が3日と4日に行われ、決勝リーグを2連勝した青森山田中が優勝した。

 同地は2002年日韓ワールドカップの際にカメルーン代表が事前合宿で使用。同公園内には天然芝のサッカー場2面があるが、このたび、総事業費約7億円をかけて土のグラウンドだった場所に人工芝を敷く大改修を行うことになった。

 土のグラウンドだった以前も15年ほど前までは全国からチームが集まってスポーツイベントを多く行っていた。しかし近年はニーズの変化により、その数が減少。「富士河口湖町は観光立町。子供たちでにぎやかだった以前の活気を取り戻そう」という渡辺喜久男町長の号令のもと、一大事業が進められてきた。

 そしてサッカー場にして3面、そのほか、少年野球やラクロスといった競技にも使用可能の複合グラウンドが完成。その完成記念式典として、今夏同地などを使用して行う全国中学校サッカー大会のプレ大会を行うに至り、大会を見守った渡辺町長も「感無量です」と喜びをかみしめた。

 4日には前日の予選リーグを勝ち上がった3チームが決勝リーグで激突。青森山田中は初戦で浜松開誠館中と対戦した。互いに集中した試合の入りをみせて前半をスコアレスで折り返したが、後半8分に青森山田がFW大沢悠真(3年)の横パスを受けたFW三浦陽(3年)がDFを外して右足弾。先制点を突き刺すと、試合終了間際には三浦のスルーパスに走り込んだDF藤田比呂(3年)が左足で豪快に決めて、2-0で勝利をもぎ取った。

 そして最終戦で多摩大目黒中と対戦すると、攻撃陣が爆発。序盤から激しい当たりで相手にプレッシャーをかけながらゲームを進めると、前半20分に三浦がGKに弾かれた跳ね返りを自ら押し込んで先制。前半終了間際にはMF高橋翠(3年)の浮き球パスでエリア内に入った三浦が2点目を決める。前半途中から降り出した雨でボールが走り出したことも青森山田にとっては奏功した。

 また後半に入ると圧力はより強まる。交代で入ったMF金内秀斗(3年)やFW長谷川滉亮(2年)といった選手が迫力ある突破をみせると、3分に長谷川、15分に大沢が得点。終盤はDF大橋翔(2年)の左クロスから立て続けに得点が生まれるなど、終わってみれば大量7得点を奪っての快勝だった。ただし多摩大目黒も後半25分にFW大澤海音(3年)の突破からMF中平秀平(3年)が合わせて1点を返す意地をみせた。

 昨年度は新型コロナウイルス蔓延の影響で中止となった全中大会だが、青森山田はここ10年で4連覇を含む5度の優勝。中学年代で圧倒的な成績を残している。ただ、17年の優勝を最後に18年、19年は2年連続準優勝。王座奪還への思いは年々強まっている。

 ただし昨年度のチームにDF山本虎やDF金城十夢ら高校年代でも活躍が期待されるタレントたちがいたことで、今年のチームの中心を担うはずの多くの選手がトップチームの試合に絡むことが出来なかった。さらにコロナ禍の影響が重なり、上田大貴監督も「選手の成長度が例年に達していない」と不安があったことを認める。

 しかしここに来て「少しずつですが、積み上がっているもの」が見え始めてきたという。「対外試合が出来ないという時期もあったけど、トレーニングをやっていく上で彼らも飢えていたんだと実感している。もちろんサイズやフィジカルは去年の3年生には及ばないが、そこも悲観していない。少しずつですけど積み上げられています」と指揮官も手ごたえを十分にする。

 コロナ禍で中止となった昨年度大会。計り知れない喪失感が選手たちを襲った。もう子供たちの夢を潰してはいけない。大会を主催する山梨県サッカー協会ではクラウドファンディング(https://camp-fire.jp/projects/view/394898)を行うことで資金を集め、今まで以上に「安心」で「安全」な大会を運営を目指している。

 標高1100m、富士山の麓に位置する同地は、避暑地としても知られる。夏場でも気温30度を超える日がほとんどなく、熱中症対策の面を考えても、大会の成功が期待されている。「この時期に全中で使うピッチを経験できたことはプラス」とプレ大会の開催に感謝した上田監督も、「王座奪還を強烈に目指したい」と2年ぶりの夏に向けた意気込みを語った。

(取材・文 児玉幸洋 取材協力 富士河口湖町)

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