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敵将は「正しいサッカー」と賞賛も…降格圏・山口は3失点逆転負け

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「唯一のポジティブ要素」となったFW小松蓮の先制ゴール

[4.10 J2第7節 東京V3-1山口 味スタ]

 セットプレーから先制点を奪ったレノファ山口FCだったが、不満の残る内容で3失点の逆転負けを喫した。渡邉晋監督は先制シーンには「唯一のポジティブ要素」と手応えを語りつつも、「個人どうこうよりチームでアジャストしない部分が多すぎた」と反省を語った。

 前半11分、今季初めてセットプレーから得点が生まれた。MF佐藤謙介が左コーナーキックをファーサイドに蹴り込むと、FW小松蓮が高い打点からヘディングシュート。「ヴェルディの守備の特徴を知っていたので、練習した形で点が取れて幸先の良いスタートができた」(佐藤)、「CKからファーで合わせるイメージは前日からできていた」(小松)という理想どおりの一撃だった。

 渡邉監督にとっても「徐々に近づいてきている感覚があったが、ようやく一つ取ることができた」と手応えの残るゴール。指揮官は「毎試合、スタッフが相手の守備の特徴、相手のオーガナイズのウィークポイントを炙り出して、いろんな仕掛け、仕込みをしてくれている」とコーチ陣の貢献も強調した。

 ところが試合は一転、ここから一方的に苦しい展開を強いられた。直後の前半13分に右サイドを崩されてFW佐藤凌我の同点ゴールを許すと、同24分には左サイドを破られてFW山下諒也の勝ち越しゴールを献上。崩されたサイドこそ違ったが、いずれもDF平智広の縦パスを2トップに受けられたことが起点となっており、守備対応の拙さが目立った。

 1失点目を例に挙げて「本当にしっかりと崩された形だった。反省をしっかりとして修正を掛けていかないといけない問題」と指摘した指揮官は「前の時点からわれわれが想定していたヴェルディさんの攻撃の立ち位置と変わっていたので、修正をかけないといけないと思っていた矢先だった。チームの準備としても拙さがあった」と悔やんだ。

 後半もなかなか反撃に出ることができず、同15分には3失点目を与えて万事休す。東京Vの永井秀樹監督からは「山口さんは非常にボールを大事にして、保持しながらというところで、自分が考える正しいサッカー、いいサッカーをされている。監督さんが変わられても同じ方向性に進んでいる素晴らしいチーム」と賞賛も受けたが、降格圏にとどまる痛い敗戦となった。

 渡邉監督は「内容においても、ファン・サポーターの皆さんにフラストレーションがたまるものをお見せしてしまったこと、非常に申し訳なく思っている」とした上で「もう一度しっかりと自分たちがやらなければいけないことを見つめ直して、次の維新で勝つ姿をお見せできるように戦っていきたい」と奮起を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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