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7発快勝のなでしこ、高倉監督は長谷川らU-17W杯優勝世代の成長を語る「代表の核になりつつある」

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高倉麻子監督が試合を振り返る

[4.11 国際親善試合 日本女子 7-0 パナマ女子 国立]

 約1年ぶりの代表戦となった日本女子代表(なでしこジャパン)は、8日のパラグアイ女子代表戦、そして11日のパナマ女子代表戦でともに7-0で勝利。高倉麻子監督は「頭で理解していることを、いかに体で、チームとして表現していくかっていう段階に入ってきた」と試合を振り返る。

 ミランに所属するMF長谷川唯ら5人の先発に入れたなでしこジャパンは、パナマ戦でも試合を支配。前半8分にFW菅澤優衣香が先制ゴールを挙げると、同16分にはDF清水梨紗、32分には長谷川が決めて3-0。前半には菅澤とFW籾木結花がさらに追加点を決め、5ー0で折り返す。後半には菅澤のハットトリックとなる6点目、途中出場のMF杉田妃和が7点目を挙げ、7-0で試合を締めた。

 パラグアイ戦と同じく7ー0というスコアに終わったが、手応えは大きかった。高倉監督は「前回よりもいい試合をということで全員で入りましたし、ゴールに向かう意識もみんな強く持ってくれていた」と及第点を与える。

 しかし快勝しても課題は残る。終盤に追加点が奪えなかったことについて「みんな工夫をして中に入っていこうっていうのはありましたけど、そのへんのテンポを変えたり、強引に一人はがしたりっていうそういうプレーが足りなかった」と言及。また、キックの精度も足りないと口にした。

「ミドルは私たちがなかなか持っていないもの。パラグアイ戦では遠くからもトライはしてくれていたが、今日はすごく少なかった。クロスやセットプレーも、色んな形を探りながらトレーニングは積んでいるんですが、まだまだ精度が足りない。そこも修正ポイントで発展途上。まだ成果として見られないので、引き続き努力し続けたいです」

 高倉監督は2016年4月になでしこジャパンの監督に就任し、5年が経つ。招集をかけた選手から18人に絞るポイントは少しずつ明確化されているようだ。「もう少し力を付けていかなければいけない選手でも我慢して使ってきた時期はあった」としつつ、「その中で変化してきた選手が残っている」と今のメンバーの成長も語る。

 特に、自身も監督を務め、14年U-17女子ワールドカップで初優勝を成し遂げた長谷川や杉田ら当時のU-17日本女子代表世代の台頭に触れた。

「育成年代で世界大会でいい成績を残した選手たちが今、24歳あたりになってきて、結果的にクオリティが非常に高いと感じている。世界と戦った経験と、育成からしっかりとトレセン含めて育ててきた選手が、ようやく代表の核になりつつあるのかなと感じている」

 21日には対戦相手が決定し、いよいよ18人が絞られる。指揮官は「すごく質の高い選手たちが集まってきたなと思います。時間はあと100日。頭で理解していることをいかに体で、チームとして表現していくかっていう段階に入ってきた」とチームの完成に向け、仕上げを目指している。

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