beacon

見えなかったシュートコース、なでしこMF長谷川唯が選択したのは…

このエントリーをはてなブックマークに追加

鮮やかなループシュートを沈めたMF長谷川唯(ミラン)

[4.11 国際親善試合 日本女子 7-0 パナマ女子 国立]

 2日前の9日に合流したばかり。フル出場を果たすだけでなく、多くの好機を生み出し、自らゴールも奪って見せた。なでしこジャパン(日本女子代表)MF長谷川唯(ミラン)は、ピッチ上で十分な存在感を示してみせた。

 今年1月にイタリアのミランへの移籍が発表された長谷川は9日に合流。翌10日にトレーニングをこなすと、パナマ戦のスターティングメンバーに名を連ねた。長距離移動に時差など、疲労もあるだろうが「きつい部分があったとしても言い訳にならない。『きついよね』と言われないプレーをしないといけない」とピッチへと向かった。

 左サイドハーフの位置に入ったものの、ポジションにとらわれずに上下左右に顔を出す。積極的にボールを呼び込み、攻撃にリズムをもたらした。わずか1日の練習ながらも、「今回の合宿で何かをやったというより、今までの積み重ねがある。FWの近くでプレーすることは意識した」とチームメイトとの連係もスムーズで、多くの好機を演出した。

 そして、前半32分にはPA内にこぼれたボールに反応。「自分のところにこぼれてきたとき、GKが目の前にいたのとゴールに戻る選手が3、4人見えて、そこでコースが見えなかった。上しか空いていないと思い、上からゴールにパスをするような感覚で打った」。左足の鮮やかなループシュートでゴールを陥れた。

 強行日程の中でも示した存在感。五輪メンバーに生き残るために今後もアピールを続け、「(五輪)決勝まで行けたら、またこの舞台でできる。良い結果と良い内容を出し、次も見たいと思ってもらえるようなプレーをしたい」と思いを馳せる五輪本大会のピッチでも躍動したい。

(取材・文 折戸岳彦)

TOP