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U-17代表候補合宿がスタート。U-17W杯、アジアの戦い中止も「個人昇格」“次の中野伸哉”へ激しい競争

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MF大迫塁(神村学園高)らがU-17日本代表候補から個人昇格を目指す

 2004年生まれ以降の選手たちで構成されたU-17日本代表候補が12日、千葉県千葉市の高円宮記念JFA夢フィールドで4日間の合宿をスタートした。

 今年開催される予定だったAFC U-16選手権とU-17ワールドカップが新型コロナウイルスの影響で中止。2年前の始動以来目標としていた場が失われてしまった。だが、森山佳郎監督から「大会のことはどうしようもない」「自分にコントロールできることに集中しよう」「どんどんレベルを上げて行こう」という声がけや、わずか1歳年上のDF中野伸哉(鳥栖)がU-24日本代表に招集されているように「個人昇格」へのアピールを求められた選手たちは、モチベーション高く初日のトレーニングに臨んだ。

 初日のメニューは7対2や10対5のポゼッション、そして別メニュー組を除くメンバーで8対8プラスフリーマンのミニゲーム。代表常連のMF大迫塁(神村学園高)やDF杉田隼(横浜FCユース)、すでにプロの公式戦を経験しているMF橋本陸斗(東京Vユース)とMF福井太智(鳥栖U-18)、また初招集のFWアジズブライアン瑛太(千葉U-18)やMF北村一真(国見高)、GKデューフエマニエル凛太朗(流通経済大柏高)、この日追加招集されたMF小池直矢(前橋育英高)らが約100分間汗を流した。

 この世代にとっては昨年12月以来の代表候補合宿だったが、練習前ミーティングの自己紹介では「(4か月間で)俺、一番変わったから見てくれ」という選手がいたというほか、ピッチでは指揮官に「『絶対にやってやりますよ』という空気を漂わせている」と印象づけた選手もいる。

 10人を超える初招集組も代表定着、上の世代への個人昇格へ初日から全力パフォーマンス。森山監督は「煽ってしまったところもあるけれど……」と苦笑いしながら、「(J2公式戦を経験している)橋本とかも『J1くらいのスピード、さらにあるんじゃないかと感じた』くらいに言っていたので、みんな『やってやろう』『負けたくない』と見せてくれて良い練習ができたと思います」と彼らが示した意識、強度の高さに頷いていた。

 今回のU-17日本代表候補合宿には、選手たちに刺激を与えるような存在が帯同している。元日本代表MFの名手で、昨年限りで現役引退した中村憲剛ロールモデルコーチがウォーミングアップやポゼッションのメニューに加わり、ミニゲームでは選手たちの近くからアドバイス。森山監督は「選手にとって、とてつもない刺激を与えてもらう存在になるのかなと思います」と期待していた。

 04世代がFW南野拓実やMF久保建英、中野らのようにU-17のワールドカップやアジアの経験をすることができなくなったことは確か。それでも、森山監督が「(U-17代表にいることは成長が遅いことを自覚して)絶対に17歳で(プロ)デビューするというところと、20歳でA代表入るくらいの成長を求めてほしいという話をしました」というように、今回招集された選手、選ばれなかった選手も含めて限られた環境の中で色々な刺激を受けながら、大きな成長を遂げていかなければならない。

 まずは各選手の意識、強度高いU-17代表候補合宿から上のステージへ。このU-17世代からすでにU-18日本代表候補入り(3月)したFW根本鼓太郎(東京Vユース)やDFチェイス・アンリ(尚志高)は今回未招集だ。U-18、U-20日本代表のスタッフである冨樫剛一コーチ、高桑大二朗GKコーチも帯同している今回の合宿から根本、アンリのようにU-17の枠を飛び越えていくような選手が生まれるか。

 森山監督は「U-18の競争はスタートしていて、実際20、18のスタッフが来てもらって、次のキャンプはそこのキャンプに持って行ってもらえるようにというのがこのキャンプの一番の命題、チャレンジしてもらうことだと思う」。これに対し、FW福田師王(神村学園高)が「ここで結果を出して飛び級を狙っていきたい」と意気込んでいたように、4日間の競争、アピールで04世代がチャンスを掴む。

(取材・文 吉田太郎)

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