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“大迫敬介を超える存在に”。高体連屈指の守護神、昌平GK西村遥己は「完璧」を求める

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昌平高GK西村遥己は「完璧」な守護神になることを追求し、プロへ

 J加入4選手の陰に隠れていた昨年は全国的に無名の存在。GKを始めてまだ3年ほどと経験は浅いが、今年の高体連でトップレベルの守護神であることは間違いない。

 昌平高(埼玉)のGK西村遥己(3年)は、登録187cmのサイズを持つ強豪校の守護神。2年時から先発を務め、選手権埼玉県予選決勝ではファインセーブを2本、3本と見せてチームを救うなど全国出場に大きく貢献している。

 8強入りした全国大会では「もっとチームに貢献できた」。ミスが増えてしまい、強みであるセービング力を十分に発揮することもできず、悔しい大会になった。だが、大会後に広島への練習参加を経験。メンタル面を含めて得るものは多かったようだ。

「林(卓人)選手や大迫(敬介)選手はミスをしないですし、ミスをしたとしても立て直しだったり、チームに貢献できるプレーが多い」と感じたという。そして新たなシーズンへ向けて掲げたことは、「完璧でありたい」「ミスを一個もすることなくチームを助けられる存在になりたい」ということ。東京Vユースとのプリンスリーグ関東初戦(10日)では、存在感ある動きで完封勝利を果たしたが、1つのキックミスを悔しがり、満足感を全く見せなかった。

「チームがゼロで終わっても、今日自分は一個のミスで不甲斐ないと思ってしまっているので、気持ちよく終われるようにしたいですね。満足したら終わりだと思っているので。それを求めていかないと良いプレーはできない」

 自らの意思でGKになることを求め、道を切り開いてきた。小学校低学年の時は極真空手で北関東3位に。小学4年時から両立を止めてサッカーに一本化してきた。中学では強豪クラブチームでFWやCBを務めていたが、出場機会は終盤のパワープレーなどに限定。中学2年時の冬に「兄がPK職人で格好良くて。GKってチームを勝たせられる唯一の存在かなと思って」GKを志した。

 GKになるためにクラブチームを退団し、通っていた狭山中央中サッカー部(埼玉)を経てフィグラーレ狭山FC(埼玉)へ加入。Jクラブのアカデミーから練習参加の打診を受けるほどポテンシャルを示した。そして、紹介もあって昌平へ進学。「見ていて、やられなそうですよね」という藤島崇之監督や加藤大地GKコーチの下でその素質を貪欲に磨き、進化してきている。選手権の悔しさやU-18日本代表候補入りを逃した悔しさもエネルギーに。そして、広島の強化担当者から与えられた言葉を常に心の中に置いて、意識高く「完璧」を追い求めている。

「『(広島の強化担当者から)大迫(敬介)君を超える存在になるというイメージを持って練習して欲しい』と言われたので、超える存在になれるように、自分に厳しく突き詰めていきたいと思っています。そのイメージを持ちながら常に向上心を持って、身体も太くしなければいけないですし、ミスもできるだけ少なくして貢献できる選手にならないといけないと思っています」

 幼い頃から憧れていたプロの世界に手が届くところまで来ていることを実感している。だからこそ、「悔いない努力をしていきたい」。選手権で逃した日本一を勝ち取るためにも自分が完璧なプレーをして相手の前に立ちはだかる考えだ。

「セービングで違いを生み出していきたいですし、伸びだったり、ジャンプ力だったりで『どんなにシュートを打っても入らない』と相手のFWが嫌になるくらい止めれるGKになりたい。キックでもアシストだったりチャンスを作れるGKになりたいですね。自分が失点しなければ日本一になれるので、圧倒的な存在感でチームを引っ張っていける存在になりたいです」。高体連屈指と言える守護神は、日本高校選抜のGK藤井陽登(矢板中央高)をライバルとして意識。この一年、プロ入りを決めたGKや年代別日本代表のGK、他の注目守護神たちにも負けるつもりはない。

(取材・文 吉田太郎)
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