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U-17日本代表候補は初招集組もアピール。「溢れ出るエネルギー」と特長発揮した右SB大川佳風

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U-17日本代表候補合宿最終日、右SB大川佳風(流通経済大柏高、左から3人目)はリラックスした表情

 04年生まれ以降で構成されたU-17日本代表候補は15日午前、高円宮記念JFA夢フィールド(千葉市)合宿最終日のトレーニングを行い、4日間の合宿を打ち上げた。

 初日から強度のあるトレーニングを続けたことに加え、前日に強雨の中で大学生と激闘を演じたこともあって、最終日はミーティングでの選手へのフィードバックやクールダウンのみで終了。だが、森山佳郎監督が「4日間で見違えるような成長をしてくれた選手もいたと思います」と振り返ったように、10人以上の初招集組をはじめ、今回の4日間で成長し、また世代トップレベルの中でもできることを示した選手が何人もいた。
 
 その一人が、初招集の右SB大川佳風(おおかわ・かふう、流通経済大柏高)だ。前日に行われた明海大との練習試合では、MF廣井蘭人(帝京長岡高)とのコンビで右サイドを攻略。森山監督も「溢れ出るエネルギー」の持ち主であることを認める右SBは、スピードとクロスという武器を積極的に発揮し、目立つ存在になっていた。

「攻撃面で廣井選手と上手く関係を作れて、右サイドを崩せたのは自信になりました」と大川。元ブラジル代表の名右SBカフーと同じ名を持つ大川は、憧れの選手に右SBトレント・アレクサンダー・アーノルド(リバプール)の名を挙げる。

「右サイドでピンポイントにクロスを上げたり、自分も点を取れるし、決めさせられるパスを出していきたいと思っています」というSBは、アーノルドや同系統と言われる名手・カフーのような右SBを目指していく。

 その一方、守備面では相手に寄せきれずにクロスを上げられるなど、“流経らしい”強度のあるプレーを欠く部分もあった。それだけに「1対1の対応とかは課題としてやっていきたい」と宣言。代表でもやれることを実感したSBは、ここから代表常連組に負けないようなベースも作っていかなければならない。

 今回、U-17日本代表候補に初招集されたが、同世代で上の世代の代表チームに入っている選手もいる。森山監督は今回の候補合宿に招集した選手たちへ向けて「ここ(U-17代表)にいるのは、まだまだだぞ」と指摘していた。大川はチームメートで同じく初の代表候補入りをしたGK デューフエマニエル凛太朗(流通経済大柏高)とともに学んだことを持ち帰り、満足することなく努力を続けてより大きな評価を勝ち取る。


(取材・文 吉田太郎)

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