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駒澤はクリアソンに快勝!法政は昨年のリベンジJFL武蔵野をPK戦撃破!!天皇杯東京都予選決勝は大学勢対決に

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 天皇杯東京都予選を兼ねた第26回東京都サッカートーナメントの準決勝が18日に行われ、駒澤大法政大が決勝へ勝ち上がった。決勝は5月9日に味の素フィールド西が丘で行われる。

 学生系代表の2校が決勝へと勝ち上がった。今季の天皇杯東京都予選は第1種加盟チームで競う社会人系の部と、大学連盟加盟チームで戦う学生系の部でそれぞれ予選を実施し、代表2チームを選出。計4チームで代表決定戦を実施することになっていた。

 準決勝の第1試合では、駒澤大と関東サッカーリーグ1部のクリアソン新宿が激突。序盤から駒大が高さのあるFW土信田悠生(4年=高川学園高)とFW宮崎鴻(4年=前橋育英高)の特長を生かすサッカーを展開。MF荒木駿太(4年=長崎総科大附高)の飛び出しや、DF篤快青(2年=瀬戸内高)の精度の高いクロスなどでチャンスを量産していく。

 しかし前半20分のDF桧山悠也(4年=市立船橋高)のクロスを合わせた土信田のヘッドは枠右。同39分の土信田のポストプレーからMF島崎翔輝(4年=国際学院高)が抜け出しGKと1対1を迎えるが、シュートは大きく枠上。後半25分の荒木の突破からゴール前でこぼれ球が生まれるが、篤のシュートは元JリーガーのGK岩舘直の好セーブに阻まれるなど、なかなか先制点には結びつかない。

 だがついに後半34分、荒木が高い位置でボールを奪うと、素早く土信田へパス。土信田はコースを突いたシュートを右足で蹴り込んで均衡を破ると、同41分には混戦を島崎が押し込み、一気に突き放した。

 2-0で勝利した駒大の秋田浩一監督は「とにかく学生らしく運動量で勝負しようと話していた」と対社会人を終えた選手たちに一定の評価を与える。しかし「今日はそんなに良くなかった」とも振り返ると、「もう少しタッチ数を少なくしてボールを回していけば。上手くいかないことほうが多いけど、徐々に良くなればいい」と更なる改善を求めた。

 主将DF猪俣主真(4年=三浦学苑高)は「終盤の走力の差で勝てた」と胸を張る。相手は元Jリーガーの7人が先発していたこともあり、「Jリーグを経験した選手は違うなと思った」と素直な感想も話したが、「自分たちには運動量があった。そこは自信に繋がった」と前向きに振り返る。

 また本戦まであと1勝に迫ったことについては、「自分たちが1年生の時の4年生が初めて本戦に行って、ザスパクサツ群馬に一回戦で負けてしまった。そのとき自分はベンチにいて悔しい思いをした。Jリーグのチームを倒すことは一つの目標。ジャイアントキリングをやりたい」と力を込めた。

 第2試合では法政大がJFLの東京武蔵野ユナイテッドFCと対戦。前半9分にMF安光将作(4年=千葉U-18)の左クロスをMF松井蓮之(4年=矢板中央高/川崎F内定)がダイレクトで合わせて先制。第1試合とは異なり序盤からスコアが動く展開になるが、そこから5バックで守る武蔵野をなかなか崩すことが出来なくなる。

 逆に後半から4バックにした武蔵野にチャンスを作られる展開になると、後半5分のMF日高慶太に狙われたFKはGK近藤壱成(3年=磐田U-18)の好セーブで防ぐが、同34分、MF鈴木裕也に打たれた何気ないミドルを近藤がキャッチミス。ボールは無情にもゴールラインを割り、同点弾になった。

 試合は90分、そして10分ハーフの延長でも決着がつかず、PK戦に突入。ただPK戦は直前に投入されていた法政大のGK中川真(2年=徳島市立高)がヒーローになる。互いに5人目まで成功させて迎えたサドンデス1人目、中川はDF中川諒真のPKを左に飛んでストップ。

 後攻が失敗したためサドンデスは継続されるが、8人目、今度も左に飛んでDF小松崎雄太のシュートをストップ。そして後攻、8人目のMF吉尾虹樹(2年=横浜FMユース)がしっかりと決めたところで、法政大がPK戦に7-6と決着をつけた。

 一昨年、天皇杯本戦で16強に進出した法政大だが、昨年は都予選の決勝で敗退。その敗れた相手が武蔵野だった。そのため長山一也監督も、「リベンジしたいという思いがあった」と何よりも武蔵の相手の勝利を喜ぶ。決勝は今季リーグ開幕戦で勝利(3-1)した駒大が相手となるが、「ウチと開幕で戦ったあと、駒澤さんも調子がよく、明治さんにも天皇杯で勝っている。パワフルなサッカーに対応できるようにしていきたい」と気を引き締めた。

▽準決勝
クリアソン新宿 0-2 駒澤大
[駒]土信田悠生(79分)、島崎翔輝(87分)

東京武蔵野ユナイテッドFC 1-1(PK6-7) 法政大
[東]鈴木裕也(79分)
[法]松井蓮之(9分)
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