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名将ビエルサが欧州スーパーリーグに見解「金持ちはより豊かになり、弱者はより貧しくなる」

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マルセロ・ビエルサ監督が見解を示した

 リーズを率いるマルセロ・ビエルサ監督が欧州スーパーリーグ構想について「驚きではない」と語った。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えている。

 18日に正式発表され、サッカー界に波紋を呼んだ欧州スーパーリーグ構想。レアル・マドリーやマンチェスター・ユナイテッドといった12のメガクラブを含む計20クラブで争われ、8月の開幕が予定されている。

 だが、既存の大会との衝突は避けられず、国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)は参加クラブおよび参加選手に対し、主催大会への出場を禁止とする方針を表明。徹底抗戦の構えを見せている。

 稀代の戦術家はこの問題をどう見ているのだろうか。19日のプレミアリーグ第32節リバプール戦(△1-1)の前に、イギリス『スカイ・スポーツ』のインタビューで次のように語った。

「(欧州スーパーリーグ構想の発表は)驚きではない。最も強大なチームは、他のチームと競争することでその力を得ている。彼らがより多くのお金を稼ぐために私たちを必要としなくなったとき、彼らの論理では、目的に適さなくなったものを捨てることができるのだ」

「しかし、それはサッカーに限らず、ごく当たり前のことだ。認められていること、許されていることなので、驚くべきことではない。根本的な問題は、金持ちが常により強力な権力を持ち、それが他の人々に与える影響を考慮せずに願望を抱くことだ。そして、自分たちの力が強くなると、下の者の弱さに比例した特権を主張する」

「これは一夜にして起こらない。不平等に制限をかける構造はたくさんあるが、それは柔軟に対応し、譲歩してきたもので、避けられないことが起こるときは来るものだ」

「2つの見方があると思っている。最も権力のある人たちは何を生み出し、何を集めたかによって力を示す。しかし、それ以外の人々も必要不可欠であり、競争に健全性を与えるのは、強者の成長ではなく、弱者の成長だ。世の中の一般的な論理は、サッカーも例外ではない。それは、弱者がより貧しくなるという犠牲を払い、金持ちがより豊かになるというものだ」

 現代の格差社会に置き換えて語ったビエルサ監督は「それが今の世界を動かしているのなら、なぜこんなにも驚きがあるんだ?」と付け加えた。

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