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イギリス各紙が朝刊で一斉批判「恥を知れ」「ウィリアム王子が泣いている」

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 欧州スーパーリーグ(ESL)創設計画の詳細が判明して一夜が明けた20日、イギリス国内の各紙も一面で報じた。大衆紙は「ナショナル・スポーツの泥棒」「ウィリアム王子が泣いている」といった激しい論調の見出しが踊り、一般紙も「ナンバー10(首相官邸)が反対に加勢する」などと王室や政界の批判的な動きを伝えている。

 首相官邸があるダウニング街10番地になぞらえて「ナンバー10は離脱フットボール計画の反対勢力に加勢する」との見出しを打ったのは一般紙『ガーディアン』。アーセナルのユニフォームに身を包んだ青年が「僕たちのアーセナルを返して」というバナーを掲げた写真を大きく掲載しつつ、スポーツ大臣のオリバー・ダウデン氏の「(ESL参加を阻止するために)必要なことをなんでもする」というコメントを伝えている。

 また一般紙『タイムズ』は「王子がスーパーリーグへの反発に加わる」との見出しで報じ、ケンブリッジ公ウィリアム王子やボリス・ジョンソン首相が反対の立場を取っていることを指摘。一般紙『インでペンデント』も「大臣がスーパーリーグにストップをかけた」と政界の姿勢を伝えている。

 経済誌『フィナンシャル・タイムズ』は「スーパーリーグに参加するクラブは2億ユーロから3億ユーロを参加ボーナスとして受け取る」という財政的な見立てを強調しながらも、社説では「ヨーロッパフットボールの魂のための闘争だ」とし、「スーパーリーグ計画はアメリカ式の輸入だ」と冷ややかな目線で論じている。

 大衆紙ではさらに派手な文字が目立った。『デイリー・エクスプレス』は「恥ずべきだ!われわれのナショナル・スポーツの泥棒」とし、参加を表明した国内6クラブなどを糾弾。『デイリー・メール』は「ウィリアム王子は強欲なリーグの“ファウル”(不正)に泣いている」「フットボールの内戦」と伝えた。

 またリバプールの地元紙『リバプール・エコー』はクラブの英雄ビル・シャンクリー氏が50年前に語ったという人々に寄り添う姿勢を示した言葉を引用しつつ「シャンクスは何と言っていた?」と問いかけ、マンチェスターの地元紙『マンチェスター・イブニング・ニュース』もシティ、ユナイテッド両クラブのエンブレムとオーナーの写真を大々的に掲げて「恥を知れ」と伝えている。

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