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ラ・リーガの非難声明、全文。レアル・マドリー会長牽引の欧州SLでスペインGDP1.4%、雇用約20万人に影響の可能性

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 ラ・リーガが19日、欧州スーパーリーグの創設を強く非難する声明を発した。

 レアル・マドリー、アーセナル、アトレティコ・マドリー、チェルシー、バルセロナ、インテル、ミラン、ユベントス、リバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナムの12クラブは18日、独自に運営する欧州スーパーリーグの創設に合意したことを発表した。

 そして、その新大会の初代会長にはレアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長が就任。同会長は「創設クラブはこれからUEFAとFIFAと継続的に話し合い、スーパーリーグ、世界のフットボールのために最善の解決法を見つけ出すことを期待している」との声明を発している。

 しかし、この発表には欧州サッカー連盟(UEFA)を初めとして各国のリーグや選手、クラブOBなどさまざまな方面から強い反発が集まった。レアル・マドリー、バルセロナ、アトレティコ・マドリーの上位3クラブが抜ける可能性のあるラ・リーガは、組織本部のマドリッドより、以下の声明を伝えている。

「ラ・リーガは、先ごろ発表されたエリート主義的な欧州の独立した大会についての提案を強く非難します。この提案は、国内および欧州サッカーのピラミッド構造の中心に据えられたオープンな競争とスポーツ面でのメリットの原則に打撃を与えるものです。

 今日、欧州中のサッカーファンは自分たちのクラブが優れた成績を収め、トップに上り詰め、欧州サッカーの頂点で争うことを夢見ることができます。それはクラブの規模にかかわりません。ラ・リーガは、みんなのためのサッカーというこの欧州の伝統を守ります。

 欧州の12クラブが提案する大会のコンセプトは、その夢を破壊します。欧州サッカーの頂点への扉を閉じ、少数のエリートだけを受け入れるものです。

 ラ・リーガは、実力主義の開かれた大会として90年の歴史を誇っています。世界中の何百万人ものファンが、ラ・リーガ・サンタンデールとラ・リーガ・スマートバンクの42のクラブを応援しています。私たちのコンペティションの成功により、サッカーはスペイン経済で重要な貢献を果たす存在となっています。GDPは約1.4%を占め、約20万人近くの雇用を提供しています。新たに提案された欧州最高峰の大会ほど自己中心的なものはありません。

すでに度を超えてお金を稼いでいる人々をさらに豊かにするための、エゴイスティックな提案でしかありません。ゲーム全体の魅力を損ない、ラ・リーガとその加盟クラブ、さらにはサッカーの経済構造全体に当面および将来にわたる深いダメージを与えることになるでしょう。

さらに、その離脱がスペインの他のスポーツ界を脅かします。スペイン政府およびスペインサッカー協会との契約の一環で、ラ・リーガは今シーズン、(スポーツ界のために)1億2600万ユーロ以上を拠出する見込みとなっています。

欧州サッカーの経済構造が破壊されることは、回りまわってあの新たな大会とその参加クラブの失敗を招きます。それらのクラブはスポーツにおけるタイトルや勝利にベースとして成功を収めてきたからです。そして、それは今後さらに制限されることとなります。

私たちは、ゲームの最大の利益のためにも私たちが自由に採れるあらゆる手段を総動員し、すべての利害関係者と協力し、スペインサッカーの品位と未来を守ります」

●ラ・リーガ2020-21特集
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