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依然渦中のR・マドリー、“曲者”カディス破って暫定首位浮上!! ベンゼマがCロナ超え圧巻2G1A

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[4.21 ラ・リーガ第31節 カディス0-3R・マドリー]

 ラ・リーガは21日、第31節を各地で行い、レアル・マドリーカディスを3-0で破った。エースのFWカリム・ベンゼマが2ゴール1アシストの大活躍。欧州スーパーリーグ(ESL)構想をめぐる喧騒をものともせず、首位のA・マドリー(1試合未消化)に並ぶ暫定首位に立った。

 R・マドリーにとっては18日にESL構想が公表されて以降、初めての公式戦。激しい反対を受けて大半のクラブが脱退姿勢を見せる中、バルセロナとともに依然として翻意の方針を見せないスペイン王者がアウェーゲームに臨んだ。対戦相手はカディス。今季は昇格組ながら2強を相手に2勝1分の好成績を残している曲者だ。

 R・マドリーは週末に次節のベティス戦(24日)、来週ミッドウィークにUEFAチャンピオンズリーグのチェルシー戦(27日)を控える中、MFトニ・クロース、MFルカ・モドリッチが欠場。3バックのシステムを採用し、前節のヘタフェ戦(△0-0)でトップチームデビューを飾ったばかりのカスティージャ所属20歳MFアントニオ・ブランコを先発させた。

 試合前にはカディスのサポーターがESL反対運動のためスタジアムの周辺を囲い、カディスの選手たちも反対キャンペーンTシャツを着用して試合前の整列を行うという異例のムード。それでもこの日、ピッチ内で躍動したのはR・マドリーの選手たちだった。

 序盤こそカディスの奮闘もあって一進一退の攻防を見せたが、試合が動いたのは前半28分。右サイドを突破したベンゼマの斜めのパスを受けたFWビニシウス・ジュニオールがペナルティエリア内でDFイサーク・カルセレンに倒されると、ビデオ・アシスタント・レフェリーの介入を経てPKを獲得する。

 キッカーはベンゼマ。これをゴール左に落ち着いて決め、R・マドリーが先制点を奪った。ベンゼマはこれで通算35クラブの相手からゴールを記録。FWラウール・ゴンザレス氏に並ぶクラブ史上最多タイ記録となった。

 さらにベンゼマは前半33分、左サイドでDFマルセロ、DFナチョ・エルナンデスの組織的ボール奪取に反応。縦への突破からファーにクロスを送ると、DFアルバロ・オドリオソラの今季初ゴールとなるヘディングシュートをアシストした。これでラ・リーガ88アシスト目。FWクリスティアーノ・ロナウドの87を上回り、21世紀のR・マドリーで最多記録となった。

 なおも止まらないR・マドリーは前半40分にも、ビニシウス、FWロドリゴ・ゴエスとつないだボールをMFカゼミーロがエリア内に柔らかいクロスを送る。すると、反応したのはやはりベンゼマ。完璧なヘディングシュートでゴールに押し込み、エースの2ゴール1アシストで早くも3点リードとした。

 ハーフタイムに4枚替えを敢行したカディスに対し、後半はややペースを落としたR・マドリー。同15分には新型コロナウイルス感染から復帰戦となったDFラファエル・バランに加えて、オドリオソラとビニシウスも同時に下げ、DFダニエル・カルバハル、FWマルコ・アセンシオ、MFイスコを入れるなど連戦モードの起用に着手した。

 1か月半ぶりの復帰戦となった第23節バレンシア戦で再び右太ももを痛め、約2か月にわたって離脱していたカルバハルはこれが9試合ぶりの戦線復帰。22日にMFフェデリコ・バルベルデのコロナ感染が発表された中、心強い戦力アップとなった。ジネディーヌ・ジダン監督はさらに後半29分、ベンゼマとマルセロを下げてFWマリアーノ・ディアスと19歳DFミゲル・グティエレスを入れた。

 R・マドリーはその後も危なげなく試合を進め、3-0で完勝。ESL構想が発表されて以降、リバプール、チェルシー、ミラン、インテルが次々に勝ち点を落としていたなか、喧騒をものともしない強さを見せつけた。

●ラ・リーガ2020-21特集

データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります

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