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[関東Rookie League]20年日本一の静岡学園が開幕戦で個性発揮。終盤に前橋商突き放して快勝

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静岡学園高の182cmMF眞井礁伍は2アシストの活躍

[4.24 関東 Rookie League Aリーグ第1節 静岡学園高 4-0 前橋商高 時之栖うさぎ島4]

 関東・静岡の強豪校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2021関東 Rookie League」が24日、静岡県内で開幕。昨年のAリーグと全国大会の「ミズノチャンピオンシップU-16 ルーキーリーグ」優勝校・静岡学園高(静岡)が前橋商高(群馬)と対戦し、4-0で快勝した。

 序盤は硬さのあった静岡学園に対し、前橋商が入り良く試合をスタートする。セカンドボールを拾い、ポゼッションにチャレンジ。MF木村竜馬やMF寺島颯人が相手を動かしてパスコースを作り、前線で存在感ある動きを見せていたFW松村迅へ縦パスを通す。そして、サイドの高い位置を取り、MF飯塚真聖や木村がクロスへ持ち込んでいた。

 だが、個々のキープ力秀でた静岡学園が徐々にボール支配の時間を増やしていく。アイディア・技術力高く、「スルーパスとかそういうパスは意識しているところで、海外で言うとポグバ選手とかデ・ブライネとか意識して見ていたので、そこは僕の長所かなと思っています。静岡学園はドリブルが素晴らしいチーム。僕は個人を伸ばしにここに来たので、もっと中盤で運べて輝ける選手になりたい」という182cmMF眞井礁伍と守備能力も備えた178cmMF野中大誠のダブルボランチを中心にワンツーやスルーパスで相手の守りを揺さぶっていく。

 そして、切り返しを交えた仕掛けを何度も繰り返していたMF志賀小政や右SB泉光太郎のドリブルで局面を打開すると22分、眞井のスルーパスからMF高田優が左足で先制ゴール。その後もFW神田奏真がターンでDFを外してシュートを放ったり、志賀のダイレクトのスルーパスでゴール前のシーンを増やす。

 前橋商もGK笠原豪太郎を中心に我慢強く守り、冷静に相手を見ながらボールを繋いで反撃。押し返して見せる。それでも、静岡学園は後半22分、眞井のCKを神田が合わせて待望の追加点。26分にも野中の右FKから神田が頭で追加点を挙げる。

 静岡学園は、前橋商MF寺島の決定的な左足シュートをGK中村佳佑がファインセーブするなど無失点のまま試合を進める。そして、後半終了間際にもMF福地瑠伊からパスを受けた神田がPAへ抜け出して右足でゴール。ハットトリックを達成し、試合を締めた。

 バタバタした時間帯がありながらも、攻守で個性を発揮して開幕戦を制した静岡学園の齊藤興龍コーチは「(何より)個のところを育てていきたい。練習を重ねて行けば繋がりも良くなっていくと思う」。G大阪ジュニアユースでも先輩だったMF高橋隆大(静岡学園高2年)のように代表入りも狙う眞井はRookie Leagueでの目標について、「もちろん最終的には全国優勝を目指していますけれども、目の前の一戦一戦を大事にして頑張っていきたいと思っています」と力を込めた。技巧派軍団の新1年生たちは個を伸ばしながら、連覇に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
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