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[関東Rookie League]「ゴールへ向かう」「1対1で負けない」を表現の帝京三が流経大柏を3-0撃破

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後半22分、帝京三高はCB川越海陸(左)が先制ゴール。FW嶋野創太(右)は2ゴールを叩き出した

[4.24 関東 Rookie League Aリーグ第1節 流通経済大柏高 0-3 帝京三高 時之栖うさぎ島2]

 関東・静岡の強豪校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2021関東 Rookie League」Aリーグ第1節が24日に行われ、帝京三高(山梨)が昨年2位の流通経済大柏高(千葉)を3-0で撃破した。

 プレミアリーグで強さを示している流経大柏との1年生対決で、帝京三が会心の勝利を収めた。前半、流経大柏はMF古川結翔らがサイドへボールを動かし、左SB山口裕也のアーリークロスからFW中村大翔が決定的なヘッドを放つなど相手ゴールを脅かす。だが、帝京三はGK倉田琢夢がビッグセーブを見せ、先制を許さない。

 帝京三はMF辻友翔が流経大柏相手にずば抜けたキープ力発揮するなど前半から堂々の戦い。前半終盤は全体的に足が止まりかけていたが、「ハーフタイムに(コーチの)新井さんから『もっとやれる』というものがあったので、自分たちで気合を入れ直して後半は足をゴールに向けて頑張れたと思います」とMF高橋翼颯主将が振り返ったように、前へ出る姿勢を持って戦い、3得点を奪い取った。

 0-0の後半22分、帝京三は右FKのこぼれ球に反応したCB川越海陸が左足ボレーをゴールに突き刺して先制。サブ組を含めて喜びを大爆発させる。さらに、「ボランチで相手の上手い選手を潰したり、相手の攻撃の芽を摘んだり良いプレーができたと思います」という高橋やCB大野羽琉、川越ら各選手が守備面で健闘した帝京三は、注目MF辻とスーパーサブのFW嶋野創太がゴールを生み出す。

 後半36分、帝京三は敵陣中央で相手を囲み込んでボールを奪うと、左中間の辻がしなやかな動きでマークを外しながらクロス。これを嶋野が頭で合わせて突き放すと、その1分後にも辻のスルーパスから嶋野が右足シュートをねじ込み、勝負を決定づけた。

 帝京三の新井大介コーチは「(入学後の20日間弱の)トレーニングでゴールに対してちゃんと仕掛けなさい、1対1で勝ちなさいと伝えてきました」。それに対し、高橋は「1対1を1対0にするというところで、1対1で剥がす、1対1のところで負けない、優先順位をまずゴールにするという部分がこの大会までにやってきたことなので、それを全員が意識してできたと思います」と胸を張った。

 強豪からの勝利で自信を得た帝京三。昨年は開幕戦から連勝しながら、その後勝ち点を伸ばせなかっただけに、油断はない。高橋は「もう一段階自分たちが上のレベルで戦えるように、練習から一人ひとりの意識を高めて、自分もキャプテンとして声を出して頑張っていきたい」と力を込めた。高橋中心に問題点を自分たちで解決しようとする力も持つという山梨の強豪が、貪欲に成長と勝利を目指す。

後半37分にはFW嶋野創太がダメ押しゴール


(取材・文 吉田太郎)
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