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政府から非情要請…無念語ったJ村井チェアマン「私にもっと社会に伝える力があれば」

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Jリーグの村井満チェアマン

 Jリーグの村井満チェアマンが27日、第4回理事会後のメディアブリーフィングに出席し、国から要請された1都2府1県でのイベント開催制限措置に言及した。Jリーグでは昨季、有観客1042試合を行い、合計361万5066人の観戦者の中でクラスター発生例は一度もなかったが、今月の緊急事態宣言で無観客開催を要請されていた。

 Jリーグでは25日までに、対象期間中の11試合を無観客試合(リモートマッチ)として開催することを25日までに決定。村井チェアマンは19日の第30回新型コロナウイルス対策連絡会議で「緊急事態宣言だから=無観客という話では全くない」としていたが、政府の要請を受けて方針転換を迫られた形となった。

 村井チェアマンはブリーフィングの冒頭で無観客試合の決定に言及。同日の理事会での議論を次のように明かした。

「Jリーグにとってゴールデンウィークは多くの子供たちにサッカーに触れていただき、集客の面でも普及の面でもとても大事にしている一番重要な時期の一つだが、残念ながら23日に発出された緊急事態宣言で、東京、大阪、京都、兵庫でリモートマッチを余儀なくされた状況。クラブの計画や想定も大きく狂っている状況ではあるが、国の危機的な状況の中でしっかりとそれを受け止めて対応していこうと申し合わせた」。

「ファン・サポーターの皆さんには昨年、1000試合を超えるお客様を迎えた試合の中で、多くのお客様の協力で感染拡大させなかったというある意味での自負もあったが、今回はそれを受け止めて対応せざるを得ないという心情。理事会では社会からJリーグがどのように見られているか、Jリーグはどのように対応すべきかなど、社外理事を中心に幅広く助言をいただいたが、まずは感染防止に取り組もうと申し合わせた」。

 政府から下された無観客開催の要請については「思うところはある」と無念をのぞかせながらも、「Jリーグの責任者として自分の力のなさを心から思っている次第」と自身の役割に目を向けた。そこでは「ファン・サポーターからすると、お客様を迎えてのスタジアムが危険なものではないということを証明してくれた。私が社会にもっともっと伝える力があれば、エビデンスを使って、ファクトを通じて関係各所にお伝えできていればストーリーは変わったのかもしれない」と悔やむ言葉もあった。

 一方で「サッカーだけの話ではなく、多くの人々が市中を公共交通を使って移動することが一つのリスクであることはわかる。サッカーだけの判断が通用しないこともよく理解している。最終的に政府が無観客を裁定したというのであれば、それに従わざるを得ないというのがわれわれのプライオリティーでは所与の条件であるので、そこに関しては納得はしている」と政府決定には一定の理解を示した。その上で「頑張ってくれたファン・サポーターの皆さまの期待と結果が違えることになってしまった可能性があることに関しては、引き続きファン・サポーターの皆さまと安全な空間を作り続け、それを社会にしっかり伝えていき、少しでもスポーツがお客様とともに実現することを望み続けようと考えている」と前を見据えていた。

 また村井チェアマンは報道陣の質疑に答える形で、国に対して損失補償を求める姿勢を明らかにした。「チケットの払い戻し手数料、無観客に伴う逸失利益を積算して要請していくことになる」とした上で、23日発出・25日適用開始という緊急事態宣言のスケジュールの問題を指摘。「実質的に中2日しかない状況の中、警備の手配やキッチンカーの準備など有観客を前提にさまざまな方が動いていたが、それらが一斉に水泡に期した可能性がある。こうしたことをしっかりお伝えし、説明していくつもり」と述べた。

(取材・文 竹内達也)
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