beacon

[関東大会予選]FW市川ハット!注目世代の西武台が充実の4-0で関東切符獲得!:埼玉

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半28分、西武台高FW市川遥人がハットトリックを達成

[4.27 関東高校大会埼玉県予選準決勝 西武台高 4-0 正智深谷高]

 西武台が快勝で関東進出! 2021年度関東高校サッカー大会埼玉県予選準決勝が27日に行われ、西武台高正智深谷高が激突。西武台がFW市川遥人(3年)のハットトリックの活躍などによって4-0で勝ち、6年ぶりとなる関東大会進出を決めた。西武台は29日の決勝で武南高と戦う。

 西武台は守屋保監督が「思っていた以上に落ち着いて入ってくれた。勢いだけじゃなくて、自分たちが何をするべきかプレーを選択してできていた」という序盤。2分に推進力ある右SB原田蓮斗主将(3年)の右クロスから市川が先制ヘッドを決めると、17分にはハードワークでチームに貢献する市川が相手のミスを逃さずに2点目のゴールを奪う。

 一方、「浮足立っていた」(小島時和監督)という正智深谷は後ろ向きのパスも増えてしまい、思うように流れを変えられないまま前半終了。それでも、強みであるサイドを活用しながら反撃し、後半開始直後には右SB大澤航祐(3年)のクロスからニアのMF寺田海成主将(3年)が決定的なヘッドを放つ。

 さらに、相手DFと入れ替わったFW山口陽生(3年)が抜け出して右足シュート。GK小櫃政儀(3年)の安定した守備などに支えられたチームは主導権を握って試合を進めていた。だが、西武台もGK淺沼李空(3年)が正確なキャッチングを続け、CB武笠隼季(3年)が対応力の高さを示すなど崩れない。

 守備意識高く、バランスを取りながら2-0を維持した西武台は28分、右サイドでMF丸山実紀(3年)とパス交換した司令塔・MF福沢安莉(3年)がファーサイドのMF山本匠馬(3年)へ絶妙な展開。マークを外した山本が右足シュートを放つと、こぼれ球を市川が押し込んでハットトリックを達成した。

 西武台は3-0とした直後にエース格のFW細田優陽(3年)とMF松原海斗(3年)を同時投入。「(今大会は)交代選手が入ることでスイッチが入る形ができている」(守屋監督)というように、ともに怪我明けの主力2人を加えた西武台がギアを上げる。

 高速アタッカーの細田が圧倒的なスピードで前へ。松原らが迫力のある攻守で正智深谷を押し込んでいく。そして38分には左CKのこぼれ球を武笠が右足ボレーでゴールへ突き刺して4-0。終盤はスタメン組と遜色ない力を持つ交代出場組が押し切り、強豪対決で快勝を収めた。

 西武台は選手層の厚さを示して快勝。原田は「絶対優勝したいという気持ちを持ってやれたし、正智は強いですけれども絶対に負けたくないという気持ちがあって、それがあって勝てたかなと思います」と胸を張った。
 
 西武台の3年生は1年時の関東Rookie Leagueで流通経済大柏高や市立船橋高(ともに千葉)、桐光学園高(神奈川)に黒星をつけ、最終節で静岡学園高(静岡)を4-1で破って3位に入っている期待の世代。守屋監督も当時から「今までの西武台からちょっとレベルの上がった、もう一度復活してくれるんじゃないかなという子たちだった」と感じていたことを認めるチームだ。まずは関東大会出場を決めたが、今大会はプリンスリーグ関東参戦中の宿敵・昌平高が不参加。満足すること無く、競争の中でレベルアップを続けてより強い個とチームになる。

(取材・文 吉田太郎)

TOP