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2週連続のU-15代表候補合宿。中3、高1が求められる意識の変化、そして「日常の環境を勝ち取っていくこと」

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U-15日本代表候補合宿3日目、選手たちがスピード感や強度、日常でも自分たちの「基準」を引き上げている

 06年生まれ以降のU-15日本代表候補が、今月26日から千葉県千葉市の高円宮記念JFA夢フィールドで強化合宿を行っている。今回のメンバーは今月19日から22日まで開催されていたU-15日本代表候補合宿メンバーとは全て異なる27名。2度の合宿で計55名(1名辞退)が招集され、2年後の23年U-17ワールドカップへ向けた本格スタートを切っている。

 メンバーは異なっているものの、「自分の常識を変える」「日常を変える」という合宿のテーマ、トレーニングメニューは前回と変わらない。合宿3日目の28日午前はハーフコートでの6対5+GKでのオフェンス・ディフェンスや、GKを含めた5対5のシュートゲームを実施。廣山望監督は「(この日のトレーニングについては)最後のところに重きを置いて日常を過ごしているか、というところの感覚を少し持って欲しいなという意図で行っています」と説明する。

 守備側は数的不利の状況でも守り切ったり、数的同数に持ち込んでシュートチャンスを与えなかったりする経験や、どう封じるかの考えを得ること。一方で攻撃側は優位な状況で決め切ることを求められていた。

 6対5では早生まれのMF揚石琉生(栃木U-18)が素晴らしい左足ミドルを決めたほか、FW倉林佑成(千葉U-18)が身体を投げ出してゴールを破ろうとしていた。また、CB坂本翔汰(鹿島ユース)とCB山本虎(青森山田高)が廣山監督から距離間や守備のスライドについて追加指導を受けるシーンも。そして、4対4では198cmの大器MF木吹翔太(JFAアカデミー福島U-15)やFW磯崎麻玖(大宮U-15)がスケール感大きな動きを見せていた。

 坂本と山本、そして木吹は昨年11月~12月のU-15日本代表候補合宿経験者。この3人が率先して行動したり、物事を受け入れたりすることで、「(初代表の選手たちが)この環境にビビると言うか良く分からない時間を過ごすのでなく、パッと2、3回目の合宿のような雰囲気を作ってくれた」(廣山監督)。加えて、06年早生まれの選手が計7名入っていることもあり、スピード感や強度、またピッチ外も19日~22日の合宿以上と言えるような「基準」になっているようだ。

 選手たちにとっては他の26人との競争。また、19日~22日の合宿メンバーとの見えない戦いもある。それ以上に廣山監督が求めるのは日常の変化だ。U-15日本代表候補は中学3年生がほとんど。チーム内では最高学年として試合に出やすい環境にある。その中で廣山監督は「中3だったらユースの試合に出ることも可能ですし、高1も『高1だから……』ではなく、Aチームのレギュラーを取ることの覚悟を持って帰したい」と語る。現在の環境よりも厳しい環境へ。日常の意識を変えることだけでなく、「日常の環境を勝ち取っていくこと」も廣山監督は求めている。

 合宿最終日の29日は、紅白戦を実施する予定。廣山監督は「自分の特長をしっかり出して欲しいのと、合宿で感じた基準をゲームで早速トライするという積極性。U-15代表はミスがあっても良い、1回のミスから良くなる可能性があった方が良いという場だと思うのでトライして欲しい。代表のトレーニングは少なかったですけれども、気付きとかを早速変化に表せるのは誰なのかというのは見たいですね」。U-17ワールドカップのアジア1次予選は来年の開催となる模様。海外遠征も難しい中、一回一回が大事になってくる合宿で選手たちは変化したことを示す。

 また、紅白戦は上のカテゴリーの代表スタッフにアピールするチャンス。06ジャパンがそれぞれの将来のために、所属チーム、そして代表でも「個人昇格」を果たし、成長するための環境を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)

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