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青森山田の注目ルーキーDF山本虎は06ジャパンを引っ張る存在、藤原優大を超えるようなCBへ

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CB山本虎(青森山田高)は06ジャパンを引っ張る存在へ

 リーダーとしての自覚を持って、U-15日本代表候補合宿に参加している。CB山本虎(青森山田高)は06年早生まれの高校1年生で、昨年のU-15日本代表候補合宿も経験しているプレーヤー。1学年下の“後輩”たちが多い今年のU-15日本代表候補を経験豊富な自分が引っ張る意気込みだ。

 山本は青森山田中で下級生時から先発を獲得。昨年は中学3年生ながら青森山田高Aチームの練習に参加し、公式戦のスーパープリンスリーグ東北にも出場している注目DFだ。今年4月から高校生となったが、青森山田高で求められているのは1年生でもチームを引っ張っていく姿勢。本人も自覚して日々を過ごしている。

「(黒田剛)監督や(コーチの)正木さんから『1年生だからとか関係なくて、もっとチームを引っ張っていかないと上は目指せない』とよく言われているので、この代表に来ても一番はチームのために何ができるかということを考えてやっています」

 合宿に参加する前からチームの先頭に立って行動する心構えはできていたという。「リーダーシップを持ってやらないといけないと思っていますし、練習の中でどんどんコミュニケーションを自分から取りながらやればチームが良くなっていくと思うので、意識してやっています」。一方で、ユース年代屈指の強豪チームである青森山田のような雰囲気を持ち込むことはまだできていないと言い、「(残りのスケジュールでチームメートに)もっともっと声を掛けれれば良いと思っています」と力を込めた。

 その山本は「高いレベルの中で自分の武器をどうアピールできるか」ということもテーマにU-15代表候補合宿に臨み、ハードワークやヘッド、ゴールを守るという部分で強みを発揮。6対5のトレーニングの最中に廣山望監督から守備の距離感やスライド、決断する速さについて直接指導を受け、それもすぐに自分の力にしようとしていた。スピード感や攻撃面の部分にも課題を持って取り組んでいる。

 目標は青森山田高の前主将、藤原優大(現浦和)を超えるようなCBだ。「去年も秋ぐらいに(青森山田高Aチームの)練習に入っていたんですけれども(藤原先輩は)CBとして全部持っていますし、高いレベルの中でもチームのためにやりながら自分の長所を出して勝たせるキャプテンだったので、そこはもっともっと(当時のプレーなどを)見ながらそれを超えられれば良いかなと思います」。

 現在は青森山田高のセカンドチームが参戦しているプリンスリーグ東北が主戦場。技術面に自信を持つ一方、ハードワークやスピード感はもっと引き上げていかなければならないと感じている。「プリンスで活躍できないと高いレベルのところでやれない」。まずはプリンスリーグで活躍する選手となり、プレミアリーグで戦える選手へ。そして、高校ナンバー1DFとしてプロ入りした先輩超えへ、青森山田高での3年間で挑戦していく。

 山本にとって世界は本気の目標だ。「若い年代で海外に出て行くことが目標なので、今のうちにもっともっと成長していかないといけないと思います」。世界からの評価を得るためにも、2年後のU-17ワールドカップは目標の一つ。06ジャパンを強くするために、自身も日常から貪欲にレベルアップする。

(取材・文 吉田太郎)

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