beacon

[関東]法政大FW佐藤が町田内定発表直前、得点ランクトップ浮上のハットトリック「毎試合得点にこだわりたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[4.28 関東大学L1部第4節 法政大4-2慶應義塾大]

 プロ入り発表直前にあいさつ代わりのハットトリックだ。開始5分に先制を許した法政大だが、慌てることはない。前半27分、エリア内で倒されたFW佐藤大樹(4年=札幌U-18)が自らPKを沈め同点。お返しのPKで突き放されるが、後半10分にまたも佐藤が倒されてPKを獲得。これを落ち着いて蹴り込み、再び試合を振り出しに戻した。

 そして迎えた後半25分、右CKの混戦からMF今野息吹(2年=三菱養和SCユース)の折り返しを、佐藤が落ち着いて沈めて逆転に成功。得点ランキング単独トップに立つハットトリックで、チームを首位に浮上させた。

「2点目を取ったときから(ハットトリックへの)意欲が増していました。3点目はこぼれ球を常に狙っていたので、ハットトリックという形で終われてよかったです」

 近年、インカレや総理大臣杯などカップ戦での強さをみせる法大だが、悲願のリーグ戦タイトルにはあと一歩届かないシーズンが続いている。一因として、リーグ序盤に波に乗り切れないことが多く、課題のひとつとなっていた。

 そこで今季は試合中のコミュニケーションの取り方の見直し、改善すべく取り組んだ。ミスが出たあとや失点したあとにこそ声を掛け合おうと意識するようにしたことで、試合中の雰囲気が良くなったという。「今日もそういう雰囲気を作れたので逆転勝ちに繋がったと思います」。

 入学前から注目を集めた世代。全国高校選手権を優勝した前橋育英高の主将の田部井涼や、同大会得点王の飯島陸、FC東京の特手別指定選手に選ばれていたMF田中和樹ら実績十分の選手たちが同期で入学した。

 最終学年に突入した今季、「結果を残すことで自分の進路も繋がっていくと思う」と話していた佐藤が、DF蓑田広大(湘南内定)、MF松井蓮之(川崎F内定)、田部井(横浜FC内定)に続き、4番目にJリーグ入りを確定させた。

 FW上田綺世(現鹿島)から直々に受け継いだ背番号20を背負う佐藤。大学サッカー界のエースであることを証明して、プロの舞台に進みたい。「FWである以上得点王を狙っています。毎試合得点にはこだわりたい」。プロ入りを内定させたストライカーが、好調なスタートを切ったチームををそのまま頂へと導く。

●第95回関東大学L特集

TOP