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[Rookie League]登録24名全員暁星中出身。暁星は「意識の共有」強みに強豪校を上回る

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暁星高を引っ張るCB村山青生

 完全中高一貫校の暁星高(東京)は、「2021 関東Rookie League」に登録されている24名全員が暁星中出身。中学時代から養ってきた共通意識、まとまりの良さで関東・静岡の強豪校に対抗している。

 個々の力では劣るかもしれない。だが、暁星は一昨年の「関東Rookie League」Bリーグ開幕戦で優勝した矢板中央高(栃木)と好勝負を演じ、最終節で水戸商高(茨城)から初白星。昨年は武南高(埼玉)、韮崎高(山梨)と引き分けている。今年の開幕戦でも静岡の名門・清水桜が丘高相手に健闘した。

 奪ったボールを思うように繋ぐことができず、守備の時間が増えてしまっていたが、万能型のCB村山青生や181cmのGK山口誼馬中心に辛抱強く守り、MF賀川康介らを起点としたオープン攻撃でチャンスも作った。

 村山は「みんな身体を張ってシュートブロックできたり、点に繋がるシーンを防げたと思うのでその点については、みんな頑張れたと思います」と頷く。一方で「奪った後のボールを取られてまた攻撃されるという繰り返しだったので、そこの連鎖と言うか。自分たちの支配率を上げられたら、もっと良いゲームになったと思います」と攻撃面の課題を口にしていた。

 自分たちが強豪校とどこで勝負するのか、理解している。堅守が光ったこの日も自分たちの武器が健闘する要因に。「生徒内での意識の共有は他のチームに比べてできていると自分たちは感じています。(清水桜が丘戦に臨む上で)みんな共通した意識を持てていたので、そういう点では良い試合の入り方ができたんじゃないかと思います」(村山)。今後もさらにその武器を高めて、白星を掴む考えだ。

 村山は「このルーキーリーグを糧にもっと成長して、高校3年生の時には全国に行って勝てるようなチームに成長して行けたらなと思っています。(それを実現するためには中高)6年間やっていく仲間なので、意識の共有とかは強みなので、そこをもっと高めて行くことが大事になってくるかなと思っています」と力を込めた。

 村山はそのチームのリーダー格。「自分が引っ張って行けるところは引っ張って行こうと。(チームのために)引っ張っていきます。(また)みんなで声を出して士気を高めていけるのは僕たちの強みなので継続していきたい」。選手権出場10回の伝統校を再び全国へ。声や身体を張った守備でチームを支える村山は、仲間たちと共通理解を高め、強豪校を上回る戦う術を身に着ける。

(取材・文 吉田太郎)
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