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[MOM3448]日体大柏DF土屋巧(3年)_「全部止める気でいました」。J注目DFが鉄壁の守り

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日体大柏高DF土屋巧主将は完封勝利に大きく貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.5 関東高校大会千葉県予選準決勝 専修大松戸高 0-1 日体大柏高]

「全部止める気でいました」。複数のJクラブも注目するDFが、鉄壁の守りで日体大柏高に白星をもたらした。

 日体大柏は4月の千葉県1部リーグ戦で専修大松戸高に0-9で大敗。主将のDF土屋巧(3年)は0-5の後半から出場したが、悪い流れを止めることができなかったという。

 リベンジマッチとなったこの日、土屋はその思いをプレーで表現する。専大松戸の個人技、パスワークを封鎖。「みんなが限定してくれるので、今日は取りやすかったです」というCBは3バックの中央でインターセプトを繰り返した。

 本人は味方に感謝していたが、専大松戸をゴールに近づけなかったのは彼の奪い切る力があったからこそ。競り合いで引かずにボールをもぎ取り、タックルでインターセプトし、もつれ合って倒れても身体を投げ出して相手の突破をブロックしていた。そして、相手の長身FWを上回るヘッド。絶妙なフィードを含めて攻守で一際目立っていた。

 元柏DFの根引謙介監督から学んだことも多いという。「プロの舞台で、身体で感じている人が身近にいる。ほとんど全部聞いて盗めるところは全部盗みたい」。ヘディング時の手の位置から、ラインコントロールで声を掛け続ける部分など、元Jリーガーの指揮官から得られるもの全てを自分のものにしようとしている。

 根引監督は貪欲な教え子について、「身体能力が高いです。ヘディングも高校生レベルでは基本負けない。彼がいるいないで別チームになってしまう」と信頼を寄せる。身長は178cm。特別なサイズはないものの、主将はプレー面、精神面でも信頼に応えている。

「守備で点を取られなければ、負けない。自分がやるべきことをやっていれば、上に行った時に誰かしらの目には留まると思うのでやり続けていきたい」。幼い頃に体操や空手、水泳をやっていたこともあり、柔軟性や体幹の強さも備えたDF。自分の役割をしっかりと果たしてチームを勝たせ、評価も勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)

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