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[関東]安斎と切磋琢磨、早稲田大1年生MF光田脩人「これから先もいいライバルに」

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MF安斎颯馬(左)とMF光田脩人

[5.2 関東大学L1部第5節 早稲田大2-1流通経済大 味フィ西]

 後半25分、MF安斎颯馬(1年=青森山田高)と途中交代で入ったMF光田脩人(1年=名古屋U-18)がキラリと光るプレーをみせた。持ち味のドリブル突破でチャンスを演出。反撃を試みる流通経済大を慌てさせた。

「自分の武器は最大限に仕掛けて出してこいというのは、常に入る時から言われています。でも随所で出せたかなと思うけど、まだまだ決めきる部分が出来なかったことは課題かなと思います」

 光田は今季の注目1年生の一人だ。19年にブラジルで開催されたU-17ワールドカップに出場。名古屋U-18でも同年、上級生に交じってレギュラー格としてタイトル2冠を経験した。関東大学リーグには第3節を前に追加登録。同節で行われた早慶戦で先発デビューも飾った。

 同学年に切磋琢磨できる存在がいる。高校2年生の時に3冠を目指して戦った高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2019ファイナルで光田の先発した名古屋U-18は、青森山田高と対戦。2-3で接戦の末に敗れ、同年度の全タイトル制覇を逃した。

 光田がフル出場した試合だったが、その相手として途中出場で最後のピッチに立っていたのが安齋だった。「サッカー人生の中でも一番悔しかった。安斎と大学で一緒にやれているのは何かの縁だと思います」。運命を感じている。

 その安斎は前節、デビュー戦となった立正大戦で初ゴールを記録。そして今節では初アシストを記録するなど、着実に結果を残している。「あいつが頑張っているから自分も頑張ろうと思える存在」と意識を十分にした光田。「これから先もいいライバルになって行ければいいなと思います」と闘志を燃やす。

 外池大亮監督も「今年のア式は『熱量』『感受性』『礼儀』の3つを理念に掲げているのですが、その意味では安斎は礼儀正しいタイプ。正統派、すごく素直さがある。一方で光田は“ザ・サッカー少年”。ある意味天才肌で感受性が鋭いタイプ」と性格に違いがあることを説明。ただし「2人はコアなところで違いを作れる」と信頼を寄せると、「新しいパワーを生み出してくれている」と新たな風に手ごたえを語った。

 目指すべきはもちろん、4年後のプロ。「グランパスに戻れるようにやっていきたい」と名古屋愛も持ち続けている。ダブらせるのは、ポジションも同じドリブラー、早大から名古屋に進んだ相馬勇紀か。「J1の試合を観ていても自分と似ているなと感じる部分はあるので、見習いながら超えられるようにやっていきたい」。目指すべき先輩が育ったア式で、更なるレベルアップに努める。

(取材・文 児玉幸洋)
●第95回関東大学L特集

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