beacon

[関東大会予選]技術と創造性で勝負の専修大松戸は千葉準決勝で惜敗。存在感放ったMF藤本主将「早く練習したい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

専修大松戸高のキャプテン、MF藤本飛龍は「早く練習したいです」

[5.5 関東高校大会千葉県予選準決勝 専修大松戸高 0-1 日体大柏高]

「早く練習したいです」。専修大松戸高のキャプテン、MF藤本飛龍(3年=クリアージュ出身)は0-1の悔しい敗退からすぐにリセットして再スタートを切ろうとしていた。

 近年、テクニックと創造性でゴールへ向かい、奪い取るスタイルで継続的に千葉の上位へ食い込んできている専大松戸。今回の関東大会予選も激戦区・千葉で準決勝へ駒を進め、日体大柏高と対戦した。

 今季の県1部リーグ戦では9-0のスコアで大勝しているものの、昨年度の選手権予選は0-4で敗戦。17、18年の関東大会で優勝し、19年にはインターハイに出場している強敵との大一番は、思うような戦いをすることができなかった。

「リーグの9-0は忘れようと話して、違う相手として臨んだんですけれども、他のみんなはプレッシャーもあったかもしれない」と藤本。強風と、コンパクトで強度のある相手の守備の前になかなか自分たちの技術を表現することができない。

 野村太祐監督が「あそこでくぐって、突破して行くのがウチ」というように、ボランチの藤本が余裕のあるボールキープと空いたスペースへ鋭くボールを運ぶドリブルにチャレンジ。また、10番のMF内田龍馬(3年)がスピードに乗ったドリブルで打開し、FW石津皓太(3年)も前線でキープ力を発揮していた。

 だが、縦パスの本数をなかなか増やせず、横パスが増えるなどゴールへ向かう姿勢を出し切れなかった。後方では左利きのCB山澤恵太(3年)を中心としたDF陣が粘り強い守備を見せていたものの、惜敗。藤本は「自分たちの技術と創造性を活かしたサッカーがほとんどできなかったです。自分たちのサッカーが楽しめるように、リセットしてやりたい」と悔しがった。

 野村監督はベスト4進出について「選手たちがよく頑張った。拍手を贈りたい」と賞賛。その一方で足りなかった部分があったことも間違いない。ボール奪取力や推進力に自信を持ち、将来のプロ入りを目標に掲げる藤本は「今の技術じゃ絶対に無理なので、ボールに触れる時間をもっと長くしたい。相手の逆をつけるような技術をつけていきたい」と力を込めた。

 藤本は専大松戸へ進学した理由について、「サッカーは技術だと思っているので。それが一番ここでやりたいと思った理由。あと楽しそうにやっている選手が多い」と語っていた。専大松戸のサッカーに憧れ、入学して来る選手が増加。練習の質も高まっているという。その中で切磋琢磨しながら成長すること。他の選手たちもこの日足りなかった部分を改善し、どんな相手でもゴールへ向かい、奪い取る力を身につける。

(取材・文 吉田太郎)

TOP