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上位対決で今季2敗目…神戸MF山口蛍が語った「マリノスとの差」

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MF山口蛍(写真左)

[5.9 J1第13節 横浜FM 2-0 神戸 日産ス]

 タレント居並ぶベンチメンバーの積極投入も実らず、ヴィッセル神戸は上位対決で手痛い敗戦を喫した。試合後、三浦淳寛監督は「結果も内容もマリノスの方が上だったと思う」と力不足を認めた。

 勝ち点1差で上に立つ横浜F・マリノスとの上位対決。序盤の主導権を握ったのはアウェーの神戸だった。しかし、序盤のFW古橋亨梧の突破が相手守備陣に阻まれると、アクシデントに見舞われた横浜FMがMF天野純を投入して以降は戦況が一変。徐々に押し込まれる展開が続くようになり、前半41分にクロス対応でのオウンゴールから失点を喫した。

 後半はMF郷家友太、FWリンコン、MFアンドレス・イニエスタ、FWアユブ・マシカといった豪華な交代選手を起用したが、時折割り切って守備ブロックを敷いてきた相手の脅威になる攻撃は繰り出せず。後半35分には波状攻撃から2失点目を喫し、0-2での完敗となった。

 試合後、三浦監督は「前半にマリノスのプレスに対していい立ち位置を取れなかった。その中で背後を突く意図はあったが、前線のプレスに負けてしまった。2失点に関しては防げない失点ではなかったし、非常にもったいない失点だった」と攻守それぞれの課題を総括。その上で「負けた時こそチームが一つになる。選手たちにもう一度やってきたこと、基礎的なものを見つめ直そうと話した」と奮起を求めた。

 またMF山口蛍は「もっとできることがあると思うし、一つ一つがバラバラだった。マリノスさんは攻守両面において、やることが明確になっているという差があった」とし、横浜FMとの差を指摘した。

「お互い前線からプレスをかけるチームではあると思うけど、一番大きな違いはマリノスはチーム全体で前が行けば、中盤や後ろを含めてガンガン前に来ている。僕たちは前が行って、中盤も行って、じゃあその次は……とか、どのシチュエーションでも全体で上下動できているシーンがなかった」

「マリノスはどのシーンでも、誰か一人がアクションを起こせば全員がそれについて行く形ができていたし、今日だけじゃなくここ何年かそれがすごくよくできているチームだと思う。それは簡単なように思えてすごく難しいことだし、それを自分たちもできないと、マリノス相手だけじゃなく他の相手にも難しい試合展開に持っていかれる。そこの差はすごく感じた」。

 そうした連動したプレッシングの難しさは控え選手が投入された後半により顕著だったようだ。

「(リンコン、イニエスタ、マシカの)3人が入ってきた中でハイプレスを求めてできるのかもある。もしかしたら選手交代で入ってきた時に少しやり方を変えなくちゃいけないとか、そういうところをもうちょっと考えていかないと、誰が入ってもハイプレスと言っているだけではチームとして機能しなくなることも多い」。

 そう課題を語った山口は「グラウンドの中にいる自分たちが全体に伝えてコントロールできたらいいと思う」と力を込めた。

 神戸にとっては3月13日のJ1第4節名古屋戦以来となる今季2敗目。山口は「まず上位争いをするチームは連敗をしないことが一つあるので、次の試合に向けて連敗しないことを心がけて行きたいし、チームとして攻守において一人一人が求められていることに対して、もっと忠実にこなせるようになっていけばいい。いろいろある状況の中でも、言われている約束事をしっかりやれば自分たちのペースに持っていけている。今日はそれができなかったのが敗因。次に向けて修正していきたい」と次節のC大阪戦(15日)での改善を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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