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U-18日本代表候補のキャプテン指名。責任感持って行動したMF遠山悠希

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U-18日本代表候補のキャプテン、MF遠山悠希(京都U-18、左)が球際で激しく競り合う

[5.9 練習試合 U-18日本代表候補 1-6 関東大学選抜]
 
 自分のことだけでなく、リーダーとしての責任感も持って臨んだ5日間だった。MF遠山悠希(京都U-18)は、5月5日から9日まで行われたU-18日本代表候補福島合宿でチームキャプテンとして行動。初日のミーティングでキャプテンに指名された遠山は、5日間の合宿を終え「素直に嬉しかったし、やらないといけないと思った。使命感の中で声出すこととか意識しながらやれたと思う」と感想を口にした。

 遠山はU-16世代の時にU-17日本代表、昨年も1つ年上のU-18日本代表の海外遠征を経験している。大岩剛監督は「代表経験豊富で、そういう責任を持ってもらうことは大事かなと思って決めさせてもらいました」と任命理由を説明。勝ち気な性格、人間性も含めてのリーダー選出だったようだ。

 そのキャプテンは、自身が年上の代表チームに入った時の経験を活かした雰囲気作り。「下から選ばれているやつらにも、やりやすい環境作りに気を遣ってやっていました」。U-17、U-16世代から選ばれている選手たちが、自分の力を発揮できるように意識。また、スピード感や細部の徹底など、海外のレベルを意識してトレーニングやピッチ外で言葉がけをしてきた。

 ピッチ上でも存在感を放った。7日の関東大学選抜戦第1試合(4-3で勝利)では2本目途中から出場し、スルーパスで同点ゴールをアシスト。特に3本目は精力的にボールに絡み、流れを引き寄せた。

 だが、慣れない交代出場で入りが悪くなるなど不満の内容。1-6で敗れた9日の第2試合でもセカンドボールを十分に回収することができず、展開のパスでミスが出てしまう。そして、「途中から出て流れを変えることができなかったのが、(チームにとって)大きかった」と悔しがった。

 1、2歳年上の関東大学選抜の強度、スピード感を実感。U-18日本代表を引っ張り、2年後のU-20ワールドカップで活躍するためにはまだまだやらなければならない。「やれることはあったのでもっと伸ばして、ダメなところを改善していきたいと思いました」と力を込めた。

「自分たちも付いて行きたいと思う、頼もしい人でした。(その言葉で)自分たちも燃えるというか、コントロールが凄いなと感じました」という大岩監督の指導の下、世界へ。まずは今回の5日間で学んだU-18日本代表の「基準」をチームに持ち帰り、日常から自身とチームのレベルを引き上げる。
 
(取材・文 吉田太郎)

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