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U-16日本代表候補の188cmFW後藤啓介。28年ロス五輪主軸候補の目標は、主将として金メダル

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188cmの大型FW後藤啓介(磐田U-18)がU-16日本代表候補のキャプテンマークを巻いてプレー

[5.12 練習試合 U-16日本代表候補 2-2 藤枝明誠高]

 ロサンゼルス五輪の主軸候補が、金メダル獲得を目標に掲げた。188cmの大型FW後藤啓介(磐田U-18)は12日、U-16日本代表候補のキャプテンマークを巻いて藤枝明誠高(静岡)戦に出場。高校3年生の素早いチェックの中、前線でボールを収めようと奮闘し、得意とする抜け出しなどから決定機にも絡んだ。

 だが、シュート精度を欠くなど無得点。13日のオンライン取材に対応した後藤は、「1本も決められなかった自分が不甲斐ないというか、とても悔しいです。チームでシュートを意識して打てていなかったので、試合に出てしまった感じがあります」と唇を噛んだ。

 後藤は当時中学3年だった今年2月、磐田トップチームの鹿児島キャンプに参加し、清水との練習試合でゴール。トップチームの練習試合で結果を残したことで注目度を高めた。MF遠藤保仁からアドバイスを受けて抜け出しの自信を持ち、中山雅史コーチから学んだクロスでニアに入ることは今回のU-16日本代表候補合宿でも実践している。

 怪我によって離脱していた影響でまだ万全ではないという。それでも、早く復帰するために食生活や睡眠から気を遣い、練習を再開させてからは、遅れを取り戻すように他の選手以上にボールに触り、走り込みを行ってきた。まだまだコンディションは上がっていきそうだ。

 ボランチとしても注目されていた後藤だが、現在はFWとして結果を残すという考え。ヘディングやボールを収める部分、またチームメートとタイミングを合わせて抜け出しからゴールを奪う意気込みだ。

 U-16日本代表の森山佳郎監督は、上の年代の代表チームにも招集されていた後藤のプレーはもちろん、リーダーシップを発揮するかどうかも注視。その後藤は、「1個上も経験しているので、そこで感じたことを中学生や同年代に伝えていくことが自分の役割。(1つ上の年代で)海外にも行かせてもらったので、そこを落とし込みながら、自分がガツガツ引っ張っていける存在にならないといけない」と力を込めた。

 05年生まれの後藤は、ロサンゼルス五輪が開催される28年に23歳となる同世代の主軸候補。「オリンピックで優勝することは自分の夢だし、優勝できなかったらワールドカップも優勝できない。(ロサンゼルス五輪は)23歳で一番上ですし、引っ張って行って、キャプテンして優勝に導きたいです」と誓った。練習試合ではシュートのほかに、ボールを収める部分なども完璧ではなかった。スケール感大きなFWは、課題を一つ一つ改善して成長し、金メダルのために05年生まれ世代をピッチ内外で引っ張る。

(取材・文 吉田太郎)

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