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プロ初弾は劇的決勝弾…リバプールGKアリソンが亡き父思い涙「僕の姿を見てほしかった」

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劇的ゴールを挙げたGKアリソン・ベッカーが父を思い、涙

[5.16 プレミアリーグ第36節 WBA 1-2 リバプール]

 リバプールWBAを破り、UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)出場権争いに希望をつないだ。後半アディショナルタイムに逆転ゴールを挙げたのはGKアリソン・ベッカー。試合後、今年2月に水難事故で亡くなった父への思いを、涙ながらに語った。『スカイスポーツ』が伝えている。

 4位以内の欧州CL出場圏内をめぐる戦いは佳境に。5位リバプールは、今節が始まる時点で4位チェルシーと勝ち点4差。勝利を収め、残り2試合にはずみをつけたいが、前半15分に先制を許してしまう。同33分にはFWモハメド・サラーが同点ゴールを決めるが、試合は1ー1のまま90分が経過する。

 すると、リバプールは後半アディショナルタイムにCKを獲得。アリソンはラストプレーに懸けて自陣から敵陣内に入ると、DFトレント・アレクサンダー・アーノルドのキックにヘディングシュート。ドンピシャで合わせ、ゴールに突き刺した。歓喜を爆発させる選手たち。試合をひっくり返したリバプールが2ー1で勝利し、4位チェルシーとの勝ち点差を1に縮めた。

 アリソンにとってのプロ初ゴールは、リバプールにとっても129年の歴史上初のGKによる得点に。プレミアリーグではヘディングシュートで得点を奪った初のGKとなった。

 試合後、インタビューに応えたアリソンは父ホセ・ベッカーへの思いを語り、涙を流す。ホセは今年2月24日にブラジル南部の湖で水難事故で逝去。自身の所有地のダムで泳いでいたというが、のちに行方不明に。深夜に遺体となって発見された。欧州から南米への移動は、コロナ禍により認められず。アリソンは父の最期の姿を見ることができなかった。

 アリソンは「ここ数か月で私と家族に色々なことが起きた。だから感情的になってしまっている」と父への思いを語る。

「フットボールは私の人生なんだ。プレーをする限り、私は父を思い出すことができるんだからね」

「父に私の姿を見てほしかった。きっと向こうで、神様と一緒に喜んでいるはずだと思う」

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