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悲劇の死を遂げたサッカー少年が『FIFA 21』に登場。父親「そこに息子の姿が…」

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サッカーゲーム『FIFA 21』を販売するEAは、2006年5月18日に亡くなった元QPRユース選手、キヤン・プリンスを、『FIFA 21』内のQPR選手として追加することを発表した。

その人柄で仲間たちにポジティブなエネルギーを与えていた亡きキヤンは、勇敢な少年だったという。2006年5月18日のロンドン北西部のエジウェアにあるロンドン・アカデミーで悲劇が起きた際も…。

アカデミーの校門の外でいじめられている友人を発見したキヤンは、かばいにいき、平和的な解決を模索しようとした。しかし、状況はエスカレート。加害者に胸を刺され、わずか15歳でこの世を去ることとなった。

友人たちから親しまれていたその人となりに加え、スピードと天性の能力から「The Bullet(弾丸)」というニックネームで呼ばれたキヤンは、将来を嘱望されていた選手でもあり、その悲報はサッカー界を震撼させた。

悲惨な死から15年、EAは彼が生きていれば到達していたであろうプロサッカーのピッチへ連れて行くことを発表。その才能と可能性に敬意を表し、30歳になったキヤン・プリンス選手がEAの最新サッカーゲーム『FIFA 21』に登録された。

彼の遺志を継ぎ、その才能の真の広がりを人々に伝えている。EA SPORTS FIFAはキヤンの父親と協力し、15歳の時の画像と30歳の父親の画像を融合。30歳に成長したキヤンの姿、テレビ画面で見ているであろう選手の姿を正確に再現することに成功した。

さらに、父、コーチ、チームメート、友人と協力してキヤンのスタッツを作成し、プレースタイルを構築。元チームメイトやライバルからの個人的な証言をもとに、スピードやスキル、純粋なストライカーとしての本能などをユニークなバランスを正確に把握し、可能な限り忠実にゲームに組み込むことで、スーパースターとして育てている。

ユースとしてキヤンが所属していたQPRは、「キヤン・プリンスが、あるべきプロサッカー選手として人生を取り戻した」とツイート。そして、父のマーク・プリンスOBE博士はイギリス『BBCブレックファスト』にこう語っている。

「とても感動している。そこにキヤンの姿が見えた。本当に誇りに思う」

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