パルチザンとの契約問題が明らかになったFW浅野拓磨が、18日に発表された日本代表メンバーに名を連ねた。日本サッカー協会(JFA)による選手リストでは、所属クラブが空欄のまま。反町康治技術委員長は「彼はいま日本におり、代表に備えてしっかりと準備をしている」と現状を伝えた上で、経緯を語った。

　浅野は今月2日、自身のブログを通じてパルチザンとの契約を解除したことを発表。「度重なる給与の未払い、またそれに対する不誠実な対応によりクラブからのリスペクトを感じられなくなってしまった事がこの決断の理由です」と理由を明かしていた。

　その後、パルチザンからも「根拠のない理由で契約解除に至ったことに対し、あらゆる法的手段を講じ、FIFAの管轄機関に訴訟を起こす」と徹底抗戦の公式発表。チームメートも浅野への批判を公然と表明するなど、泥沼のトラブルに発展している。

　反町委員長はこの日のメンバー発表会見で「コメントするのは難しいところでもあるが、彼はいま日本におり、代表に備えてしっかりと準備をしている。報道にあるようなことも把握しているが、クラブマターの話」とした上で「代表に欠かせない選手ということで選ばせてもらっている」と説明。「代表に呼ばれてからはしっかりやっていくことを約束してもらうし、彼のパーソナリティーを考えれば当たり前のこととしてやってくれる。活躍してもらいたい選手の一人だと思っている」と期待を語った。

(取材・文　竹内達也)

---

●海外組ガイド
●カタールW杯アジア2次予選特集ページ