特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『インターハイ予選注目の11傑』」

　令和3年度全国高校総体(インターハイ)「輝け君の汗と涙 北信越総体2021」サッカー競技(福井)の都道府県予選が各地で熱戦展開中。ゲキサカでは「インターハイ予選注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣にインターハイ予選注目の11選手を紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義氏による11名です。

森田将義氏「高校サッカーを見ていると世代別代表の経験者や、プロ注目選手に目が行きますが、Jリーグで活躍する選手には高校時代に目立った経歴がなくても、活躍する選手がたくさんいます。今回は今年見てきた選手の中で、次のステージでも活躍ができそうな武器を持った選手や強烈なインパクトを残した選手をピックアップしました。なかなか多くの人に見てもらえる機会が残念ですが、特大の可能性を持った選手ばかりなので、必ずこれから目を惹く活躍をしてくれるはずです」

以下、森田氏が推薦する11名

GK徳若碧都(高川学園高3年)
187cmの高身長を活かしたセービングが目を惹く選手だが、ストロングポイントは高校入学後に身につけた組み立て能力。中距離のパスが正確で近くのDF陣ではなく、一つ先の味方へと正確に繋いでビルドアップを円滑に進める。

DF本間温士(昌平高3年)
50m走5秒9の快足を活かしたオーバーラップが魅力の右SB。試合終盤でもスプリントの強度が落ちないのも魅力。チャンスメークだけでなく、点に絡めるのも魅力で、川崎FのDF山根視来を憧れの選手として挙げる。

DF尾崎裕人(市立長野高3年)
185cmの高身長を持つCBだが、競り合い以上に目を惹くのは展開力。長野U-15時代にボランチとして培った正確な技術を活かし、長短のパスで攻撃の起点となる。スピードも一定以上でブレイクに期待したい一人。

DF倉和也(広島皆実高3年)
185cmの高身長と飛距離十分の左足キックはポテンシャル十分。昨年までは元々のポジションだったFWとCBの兼任が続いたが、今季からは守備の要として活躍が期待される。経験値を積めば、大化けが期待できそうな選手だ。

DF日高華杜(大津高3年)
スピード自慢の左SBで、ボールを持ったらとにかく仕掛ける姿勢は見ていて爽快。縦突破からのクロスに加えて、カットインからのシュートも備えるのが強みだ。ウイングバックとしてプレーする今年は、攻撃の核と言える活躍を見せる。

MF阪田澪哉(東山高2年)
サイドをぶち破る快足が自慢のサイドアタッカー。高校入学後は得点力がアップし、関西U-16リーグでは得点王にも輝いた。2年目を迎えた今期は仕掛ける回数が増加し、より相手にとって怖い選手になりつつある。

MF佐野航大(米子北高3年)
守備職人として町田ゼルビアで活躍する兄・海舟とは違い、弟は正確な技術が売り。これまでは思うように結果が残せずにいたが、今季に入ってからは技術に躍動感や力強さが加わり、兄とは違った魅力を存分に放っている。

MF前島陵汰(藤枝東高3年)
的確な判断が光るプレーメーカー。ダイレクトでのパスや相手の裏をとる動きを状況に応じて使い分けながら、相手エリアへと前進していく。彼がチャンスメークだけでなく、得点にも絡めるかがチームの鍵だ。

MF菊池亜門(四国学院大香川西高2年)
選手権出場に憧れ、神奈川からやってきた181cmのサイドアタッカー。ストライドの大きさと、スピードを活かしたドリブル突破が持ち味で、チーム上位のスタミナを駆使して、左サイドを積極的に切り崩す。

FW鈴木章斗(阪南大高3年)
G大阪JY時代から定評のあった技術に加え、高校に入ってからはフィジカルが大きく成長。上手さと強さを兼ね備えた仕掛けからコンスタントにゴールネットを揺らすなど、プリンスリーグ関西で格の違いを見せている。

FW佐藤遼(仙台育英高3年)
貪欲にゴールを狙い続ける積極性が光るタイプで、クロスを点で合わせる技術や相手DFの背後に抜け出す動きなどゴールパターンは多種多様。天性のものと言っても過言ではない鋭い得点感覚は、今年の高校サッカー界でも上位だ。

執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。

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●【特設】高校総体2021