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ブラインドサッカー日本代表は連勝で暫定首位! 高田監督は2戦連続完封に手応え「選手の努力の賜物」

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ブラインドサッカー日本代表が連勝

 ブラインドサッカー日本代表は31日、「Santen IBSA ブラインドサッカー ワールドグランプリ 2021 in 品川(以下、Santen ブラサカグランプリ 2021)」の2日目でタイ代表に1ー0の勝利。初戦に続いて連勝を達成した。試合後、高田敏志監督とゴールを決めた黒田智成がオンライン取材に対応した。

 フランスとの初戦で白星発進に成功した日本が第2戦に挑んだ。対戦相手は初戦で世界ランク3位のスペインを破った、世界ランク13位のタイ。日本は現時点で世界ランク12位ということで、接戦が予想された。

 しかし、開始早々に黒田が得意のドリブルから先制に成功。序盤から試合を優位に運ぶと、そのまま40分間を戦い切り、1ー0で連勝を達成する。2試合で勝ち点6を積み上げ、暫定首位に躍り出た。

 決勝点を挙げた黒田は「チームで練習してきた球の動かし方、取ってカットインしてシュートを打つっていう練習通りのシュートができました」と手応えを語る。黒田自身は約2年ぶりの国際大会となった。初戦のフランスにはリーチの長さで苦戦したが、2試合目はしっかりとアジャスト。「(タイは)それほど大きな選手がいなかったんですが、自分のタイミングでしっかりボールを動かして、シュートを打つっていうところを意識してプレーしました」。得点後には数度チャンスを逃した場面もあったが、「そこを修正して、また明日のスペイン戦にいい試合をして、勝ちたいと思います」と意気込みを口にした。

 高田監督は、試合前まで攻めるポイントを分析していたという。相手の背後とサイドの縦のラインが空いていることを挙げ、そこを崩す。そして、それは開始30秒で結実。「昨日の再現みたいな感じで、まさかあんなに簡単に入るとは」と黒田の得点に驚きつつ、「2日続けて開始1分で取ったって今までなかったんですけど、入ってよかったです」と喜びを語った。

 そして、指揮官がより手応えを掴んでいたのは、2試合連続で完封を成し遂げた守備面。タイは7番のパンヤウと9番のキッティコーンという攻撃力が高いコンビを擁していたが「守備のところで全員でうまく守って、コースを切って打たせた。けっこう危ないって思ったところもあったんですけど、想定の中での対応はできた」。4選手の緻密なコンビネーションとGK佐藤大介の好セーブに助けられ、無失点に抑え切った。

 特に、終盤ではフィールドプレーヤーの黒田、佐々木ロベルト泉田中章仁川村怜の連動が光った。指揮官は「チューブで体を縛りながら、コンパクトなフォーメーションを作ってきた」と特訓の成果を明かす。

「日本の選手はダイヤモンドの形のブロックを作るんですけど、(相手が)抜いてきたときの入ってくるスペースまでを消そうと。時間とスペースを相手から奪えば、絶対にスピードは上がらない。僕らが負けるのはスピードとパワーだけなんです。速さを出させなければ、必ず対応できる。相手のいい体の向き、いい体の形を作られないように、4人でコンパクトにやるっていうのを徹底しました」

 その結果が、初戦から2試合連続の完封達成。高田監督は「最後のほうは僕が余計なことを言わないでも、選手たちがコーチングして距離間を詰めていた。本当に今日はいい守備ができたなと思っています。トレーニングの賜物、選手の努力の賜物だと思います」と選手たちの活躍に目を細めていた。

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