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[MOM3466]清水東FW中山大耀(2年)_5戦連発!“惜しい”から変化したFWが劇的V弾!

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後半アディショナルタイム、清水東高FW中山大耀が決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.30 インターハイ静岡県予選準決勝 清水東高 2-1 常葉大橘高 藤枝総合]

 2年生ストライカーが再び伝統校を救った。29年ぶりのインターハイ出場を狙う清水東高は、後半終了4分前に痛恨の失点。1-1に追いつかれてしまったが、アディショナルタイムにFW中山大耀(2年=エスパルスSS静岡出身)が決勝点を奪う。

 MF佐野健友(3年)の左クロスからFW野村光(3年)がシュート。これはブロックされたが、「絶対にこぼれて来る」と信じてゴール前にいた中山が、「ゴロだったら(DFの)足が出るので、バーの下を狙ってフカさないように狙って打ちました」という一撃でゴールネットを揺らす。そして、大興奮のチームメートの下へ駆け寄り、喜びを爆発させた。

 中山は準々決勝の藤枝東高戦でも後半終了間際に劇的な同点ゴール。中部地区予選決勝から5試合連発と止まらない。渡邊勝己監督は「春先、3月あたりから凄く良くなってきて、得点獲る形が自分の中で凄く良くなってきて、元々感覚的なものがあったんですけれども、それが出せるようになってきたと思います。“惜しいヤツ”だったんですけれども脱皮しつつあるのかなと」と説明する。

“惜しいヤツ”が変わったのには、理由もある。「昨日、清水駅で(約30分間)ゴミを拾って。チームとしてなんですけれども、(普段から学校、部室のゴミ拾いなど)徳を積んできてそれが繋がったのかなと思っています」と微笑。加えて、普段のトレーニングで1本1本のシュートを大事にしてきたことがゴールを引き寄せているようだ。

 中山は高校進学時に進路を選択する上で、「清水東と言ったらサイド攻撃と知っていて、クロスから合わせるのが得意なのでそれで入りました」と清水東へ進学。伝統校で守備の大切さも学び、苦手の守備を成長させてきた。この日は左サイドでの崩しで先制点に絡み、守備も奮闘。そして、最後まで走り切ってまたもや劇的ゴールを決めた。

 憧れの選手にFW岡崎慎司の名を挙げる2年生FWは、プリンスリーグ東海首位・静岡学園高との決勝へ向けて気合十分。「トーナメントでは(自分たちが県)Bリーグとか関係ない。格上に向かって行きたい。決勝戦は自分のゴールで勝ちたい。絶対に勝ちたいです」。“惜しい”から変わった2年生FWが決勝でもゴールを破る。


(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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