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“ミス帳消し“。静岡学園GK生嶋健太郎がPK戦で2本のビッグセーブ

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PK戦8人目、静岡学園高GK生嶋健太郎が止めて決着

[5.30 インターハイ静岡県予選準決勝 浜松開誠館高 1-1(PK6-7)静岡学園高 藤枝総合]

 “ミス帳消し”のビッグセーブだ。静岡学園高はPK戦4人目を終えた段階で3-4とビハインド。5人目のMF松永颯汰(3年)が決めたものの、浜松開誠館高の5人目に決められれば敗退の決まる瀬戸際に立たされた。

 だが、ここでGK生嶋健太郎(3年=ヴィッセル神戸U-15出身)が読み切ってストップ。U-18日本代表候補CB伊東進之輔(3年)が「ストッピングは日本の中でもトップクラスじゃないかなと僕は思っています」と評する生嶋は、そのシュートストップ力を発揮し、8人目のシュートも止めてチームを救った。

 試合後、歓喜に包まれたチームの中で生嶋は「自作自演やな」とイジられたという。後半20分にはハイボールをファンブル。同点ゴールに繋がるミスをしてしまっていたからだ。PK戦ではその生嶋に対し、フィールドプレーヤーたちから終始“愛のあるイジり”。「みんな優しいので」と語る生嶋はミスを挽回するセーブで“帳消し”にしてみせた。

 川口修監督も「帳消しにするしかなかったので、その気持ちが出たと思います」と頷く2本のセーブ。学力は静岡学園でもトップクラスの知性派GKは、PKの方向を当て続けるなど読みの鋭さも活かしてチームを勝たせた。

 全国まであと1勝。1年時のプリンスリーグ東海で先発を経験するなど期待もされてきたGKは「絶対に優勝。一戦必勝を掲げているので、内容も静学なので、意識しながら勝ちたいと思います。攻撃陣が点獲ってくれるので、DF陣は失点をなるべくへらすことを意識して行きたい」。チームリーダーは決勝でより安定したプレーを見せ、無失点で優勝を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
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