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関東大学選抜でチャンス掴み、U-20代表候補入り。さらなるアピール狙うCB岡哲平「プロに負けちゃいけない」

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U-20日本代表候補合宿2日目、185cmCB岡哲平(明治大)は誰よりも声がけをするなど特長を発揮

 5月31日から開催されているU-20日本代表候補合宿には、計15名もの大学生が招集されている(1名辞退)。うち8名(1名辞退)が、5月の関東大学選抜合宿でU-20日本代表・影山雅永監督から特別指導を受けた選手たちだ。

 関東大学選抜は、同合宿でU-18日本代表候補と練習試合2試合を実施。初戦は逆転負けしたものの、第2戦では6-1で圧倒して影山監督にアピールし、“個人昇格”のチャンスを掴んでいる。

 関東選抜でも目立つようなプレーをしていたFW太田龍之介(明治大)やMF植村洋斗(早稲田大)、MF飯田晃明(駒澤大)はこの日も持ち味を出そうとし、185cmのCB岡哲平(明治大)は誰よりも多く周囲への声がけをしていた印象だ。

 岡は「即席で作られたチームというのはコミュニケーションが大事で、自分の意志だけでなく、相手から『こういう風にしたいんだ』というのを言ってもらうことでプレーとプレーを繋げることができる。チームなので、個人個人だけでは強いチームは作れないので、練習から声がけすることで試合でより良いコンビネーションが生まれるかなと思って心がけていました」とその理由について説明する。

 代表チームでは、より世界での戦いを意識している。岡によると、関東大学選抜で彼らが影山監督から提示されたことは「球際、切り替え、ハイプレッシャー」の3つ。そして、今回は「それをやるのは当たり前で、プラス世界と戦っていくためには個人で、1対1で勝たないといけなかったり、1対1で剥がさなければならなかったり、1対1で止めなければいけなかったりという場面が起こり得るので。そういうことを意識した上でトレーニングしよう」と伝えられているのだという。その中で大学生たちは個の強さを発揮し、アピールと生き残りを目指している。

 高さやフィード力を特長とする岡だが、FC東京U-18からトップチームへの昇格を勝ち取ることができずに明治大へ進学。大学サッカーで積み重ねてきた日々の自負がある。今回のU-20代表候補合宿は中学、高校時代にともプレーし、先にプロ入りを果たしたCB木村誠二(現京都)も参加している。「大学生だからといってプロに負けちゃいけないし、大学でやっていることが間違っていないということを証明するために、この合宿に向けて準備してきました」と岡。プロの選手たちに負けたくない、と考えているのは彼だけではないはずだ。

 昨年、12人もの4年生がプロ入りした明治大。今回の合宿にも最多4選手が招集されている。岡は「明治が一番選ばれているのはとても嬉しく思いますし、大学生が選ばれているということは大学サッカーの価値が高まっていることを感じていて、Jリーガーの中でも大学出身の選手が活躍している。自分もそこを目標に、こういう機会でアピールしてどんどん上に行きたいと思います」。もちろん、プロの選手たちをリスペクトした上で、彼らに立ち向かい、そして上回ること。MF田村蒼生(筑波大)やMF安斎颯馬(早稲田大)という注目1年生含めて“逆転”を狙う大学生たちが、U-20代表候補合宿の一日一日を大事にし、アピールして将来に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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