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オーバーエイジ遠藤航、対峙して感じたA代表「完成度はやっぱり違った」

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オーバーエイジとしてU-24日本代表に合流したMF遠藤航(シュツットガルト)

[6.3 チャリティーマッチ 日本代表 3-0 U-24日本代表 札幌ド]

 出場時間はわずかに12分だった。しかし、チームにリズムをもたらしたのは間違いない。オーバーエイジとしてU-24日本代表に合流したMF遠藤航(シュツットガルト)は“違い”を見せた。

 立ち上がりの前半2分に失点し、A代表に主導権を握られると、同41分に追加点を献上。さらに後半も立ち上がりの7分に失点とリードを3点差に広げられてしまった。ベンチから戦況を見守っていた遠藤は感じていた。

「A代表はしっかり前からプレッシングをかけてきたので、後ろはボランチをうまく使えないという印象が前半あった。圧力に負けて長いボールが多くなってしまった」。攻撃面の修正点を挙げると、守備面の修正点も「プレッシャーを掛けられそうな場面が何度かあったので、そこはもっと行けそうだと外から見て感じていた」と語った。

 そして、後半33分にピッチに送り込まれると、「シンプルにボールを受けながら、点を取りに行くしかなかった。そこでどれだけチャンスをつくれるか」と積極的にボールを絡む。最終ラインに入ってパスを受けるだけでなく、巧みなポジショニングでボールを呼び込み、リズムをもたらしていく。持ち味の守備面でも激しい寄せで、A代表の攻撃を寸断するなど、存在感を示した。

 0-3の完封負けに、「まだまだやるべきことは多い」と話しながらも、「今日、A代表と試合ができたのは、U-24にとって非常に良いレッスンになったと思う。ポジティブな雰囲気をピッチの中に落とし込めるかというのは、オーバーエイジとしての仕事だと思っているので、積極的にコミュニケーションをとっていきたい」と前向きに答えた。

 普段は仲間としてプレーする、A代表が対戦相手。「かなり違和感があった」ようだが、「完成度はU-24とやっぱり違った。A代表の選手たちの方がしっかりチームとして、いつプレッシャーに行くかとか、インテンシティの高さとか、一つひとつのプレスに行くスピードや球際の強さ、そこはさすがだった」と“同僚”たちの力強さを改めて感じたようだった。

(取材・文 折戸岳彦)
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