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別格の貫録を見せたOA酒井宏樹「1回も抜かれたらいけない。完璧を追求しないと」

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オーバーエイジとして東京五輪代表に加わったDF酒井宏樹

[6.5 国際親善試合 U-24日本 6-0 U-24ガーナ ベススタ]

 貫録が違った。オーバーエイジとしてU-24日本代表に加わったDF酒井宏樹が右サイドバックで先発フル出場。随所に違いを見せつけ、別格の存在感を示した。「6-0は満足。勝って、ゼロに抑えられたことは良かった」。表情にも手応えがにじんでいた。

 守備はもちろん、攻撃でも一枚上の力を見せた。右サイドを積極的にオーバーラップするシーンが増えていったのは、前半16分にMF堂安律の先制点が決まってから。前半19分、得意の低いクロスは相手にクリアされ、同24分に高い位置でチャンスの起点になった場面もゴールには直結しなかったが、何度も高い位置を取って敵に脅威を与えることで、ガーナ守備陣のほころびが広がっていった。

 そして迎えた前半45分。MF田中碧からのパスを相手DFの背後で受け、オウンゴールを誘発するグラウンダークロス。オフサイド気味だったとはいえ、良い崩しだったのは間違いない。

 守っては格別な強さを発揮し、攻撃陣の能力を引き出した。試合前に意図していたのは「前の4人をできるだけ高い位置で攻撃に参加させたい」ということ。その結果の6得点だ。これには同じ右サイドでプレーしたMF久保建英も「モノが違うなと改めて思った」と舌を巻いた。

 とはいえ、今はまだオーバーエイジが加わってスタートアップの時期。酒井自身は「まだまだ連携不足。まず(味方の)選手を知ることからやっていかないといけない」と課題を挙げる。「今日もあと2アシストくらいできたし、守備面では1回抜かれた。1回も抜かれてはいけない、完璧を求められる立場だと思うので、完璧を追求していかないといけない」と引き締めることも忘れなかった。

「U-24にはポテンシャルの高い選手が多い。彼らのストロングを出し続けることが僕の役割」と涼し気に言う様子に、またまた貫録が漂った。

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