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ライバルがゴールで闘志も冷静に…MF食野亮太郎「そこにフォーカスし過ぎるのは良くない」

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U-24日本代表MF食野亮太郎(リオ・アベ)

 今季は新天地となったポルトガルで不完全燃焼に終わった。しかし、間違いなく手にしたものもある。U-24日本代表MF食野亮太郎(リオ・アベ)は自身の変化を感じている。

 シーズンのスタートは悪くなかった。リオ・アベデビューとなったリーグ開幕戦、途中出場でゴールを奪うと、翌節にはスタメンの座を勝ち取った。しかし、その後は思うような出場機会を得られずに19試合3得点の結果に終わり、チームは2部降格を味わうことになった。

「個人的にはホンマに苦しくて、辛いシーズンだった。リオ・アベはすごく良いチームだと感じていたので、残留して終わりたかったけど、自分の力を発揮できなかったので、すごく悔しい不甲斐ないシーズンだった」

 だが、ポルトガルという新たな地でプレーしたことで、変化も生まれている。「ポルトガルリーグのトップクラブの選手と対戦する中で、一人で打開できる選手でもパスやゴールに直結する確実性のあるプレーができる選手が多く、上に行くにはそこも必要だと強く感じている。自分の強みを維持しつつ、もう一皮むけるのに必要なところ」。ただ、突破を試みて、シュートまで持ち込めばいいのではなく、チームのために何を選択すべきか。「正直悩んでいる部分でもあるけど、トライアンドエラーを繰り返してやっていきたい」と意気込みを示した。

 前日行われたU-24ガーナ代表戦では後半22分からピッチに立ち、持ち味を発揮しようと奮闘。ライバルである2列目で先発出場したMF堂安律(ビーレフェルト)、MF久保建英(ヘタフェ)、MF相馬勇紀(名古屋)がゴールという結果を残したことで、危機感を高めつつ、闘志を燃やしている。

「それぞれが特長を存分に出していると思うし、自分も目に見える結果によりこだわっていかないといけない。けど、そこにフォーカスし過ぎて視野が狭くなるのは良くないので、まずはチームが勝つためにプレーしたい」

 ここまではハードなスケジュールが続いたU-24日本代表だが、12日のジャマイカ戦(豊田)までは時間がある。「周りの選手、特にオーバーエイジの3選手とコミュニケーションを取り、自分の特長を理解してもらった上で、周りの選手とも調和しながら、チームの勝利に自分の特長を重ね合わせていけたらと思う」。“最終選考”で迎える最後の試合。悔いの残らぬよう、最善の準備をして試合に臨みたい。

(取材・文 折戸岳彦)
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