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W杯2次予選全勝まであと一つ! 森保J、タジキスタンに痛恨初失点も4発圧勝

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MF南野拓実が予選7試合連続ゴール

[6.7 W杯2次予選 日本4-1タジキスタン パナスタ]

 カタールW杯アジア2次予選を戦う日本代表は7日、パナソニックスタジアム吹田でタジキスタン代表と対戦し、4-1で勝利した。1点リードの前半10分に今大会初失点を喫して一時は同点に追いつかれたが、MF南野拓実の予選7試合連続ゴールやMF橋本拳人とMF川辺駿の代表初ゴールなどで突き放し、W杯2次予選7連勝を果たした。

 ここまで37得点0失点の6戦6勝で、すでに最終予選進出を決めている日本。DF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航といった主力組がオーバーエイジ選手としてU-24日本代表に合流していることもあり、森保一監督はこれまで出場機会の少なかった国内組を多く先発に抜擢し、テスト色の強いメンバー構成となった。

 システムは4-2-3-1。GKは権田修一が務め、4バックは右からDF山根視来、DF中谷進之介、DF昌子源、DF佐々木翔。ダブルボランチは川辺と橋本が組み、2列目は右からMF古橋亨梧、南野、MF原口元気。1トップにはFW浅野拓磨が入った。[スタメン&布陣]

 序盤は多くの選手が硬さを見せていた日本。それでも前半6分、早々に先制点を奪った。右サイドで前を向いた山根がスルーパスを送ると、これに反応した浅野のシュートは相手GKに阻まれたが、跳ね返りを拾った古橋が左足でシュート。DFが立ちはだかるゴールに落ち着いて流し込んだ。古橋は今年3月のモンゴル戦(○14-0)に続き、2試合連続ゴールとなった。

 ところがその後はタジキスタンが優勢。前半10分、日本は右サイドで川辺、山根が相手の勢いを止められず、クロスにつなげられ、クリアボールには佐々木と原口がアプローチできず。そのままDFマヌチェフル・サファロフにクロスを上げられると、山根を制して良いポジションを取っていたMFエフソン・パンシャンベに強烈なヘディングシュートを決められた。

 日本はこれがカタールW杯アジア2次予選での初失点。出場9試合連続無失点で日本史上最長記録を樹立していた権田にとっては、19年2月1日のアジア杯決勝カタール戦(●1-3)以来2年4か月ぶりの失点となった。

 追いつかれた日本は前半13分、左からのフィードを受けた古橋が左足に持ち替えて狙うも、シュートは力なくGKの正面。同14分には中谷のヘディングクリアが古橋を経由し、浅野につながったが、ドリブル突破から放ったシュートは惜しくも右に外れた。

 前半16分、タジキスタンのMFパルビズジョン・ウマルボエフがピッチ上で痛んでプレーが止まると、給水を行う日本の選手にDF長友佑都がベンチから声を掛けに向かう。だが、その後も日本の攻撃は振るわず、アタッキングサードでパスがズレる場面が多発。同23分には、川辺の浮き球パスが最前線の南野に通ったが、シュートに結びつけることはできなかった。

 前半30分を回っても、日本はなかなか決定機をつくれず、徐々に嫌なムードが漂い始める。ところが、これを打開したのがアジア2次予選でゴールを奪い続けた背番号10だった。同40分、山根の縦パスを受けた古橋が右サイドを突破すると、グラウンダークロスでニアに飛び込んだのは南野。左足ダイレクトでニアポスト脇に突き刺し、日本史上最長のW杯予選開幕7試合連続ゴールが貴重な勝ち越しゴールとなった。

 2-1で迎えたハーフタイム、森保一監督は2人の選手交代を敢行。11日のキリンチャレンジカップ・セルビア戦(ノエスタ)に備え、南野と原口を下げ、MF鎌田大地とMF坂元達裕を投入した。3日のU-24日本代表とのチャリティーマッチにも出場していた坂元はこれが国際Aマッチデビューとなった。

 日本はその後、川辺がインサイドハーフに入る4-3-3のような布陣となる場面が増え、攻撃が活性化。そして後半5分、鎌田のポストプレーを起点に右サイドを突破した山根のクロスに橋本が合わせ、左ポスト脇を狙ったコントロールシュートを沈めた。橋本はU-24日本代表戦に続いて2戦連発。国際Aマッチでは初ゴールとなった。

 その後も攻め続ける日本は浅野が立て続けにゴール前に走り込み、1点ものの得点チャンスが続くも、シュートの精度が足りない。後半17分、日本は佐々木に代わってDF小川諒也を投入。さらに同23分、スライディングでイエローカードをもらったばかりの橋本を下げ、MF守田英正が入った。

 すると後半26分、日本は相手のビルドアップミスを突いた川辺がペナルティエリア外から無人のゴールに流し込み、A代表初ゴールで4-1。同29分には浅野に代わってDF谷口彰悟が入り、谷口はアンカーで起用され、古橋が1トップに移った。その後も日本が主導権を握り続け、試合はそのままタイムアップ。W杯2次予選7連勝で、全勝に向けて15日のキルギス戦を残すのみとなった。

(取材・文 竹内達也)
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