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日本vsタジキスタン 試合後の森保一監督会見要旨

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日本代表を率いる森保一監督

 日本代表森保一監督が7日、カタールW杯アジア2次予選タジキスタン戦後にオンラインで公式会見を行った。以下、森保一監督会見要旨。

――試合内容としてはミスが多く、うまく行かない部分もあったが。
「まずは私に原因があると思う。なぜかと言うと、選手をたくさん代えたからということ。理想は誰が出ても連係が合う、プレーのイメージが合うのが理想だが、相手の強度もあったし、全体練習が1回だったところで、パーフェクトに合わせるのは難しいかなと思い、選手たちを送り出した。ミスが多くなるのはある程度、予想できた中で、試合の中でチームのクオリティーを上げていこうと、選手たちは粘り強く継続力を持ってトライしてくれたと思う」

――Jリーグ組を含めて予選の空気を体感させられたり、選手がそろえられないときに枠を広げ、複数のポジションができる選手を増やしていけたりと良かった部分も。
「そう思っていただき、ありがとうございます。W杯へ続く道、そして我々の高い目標の中で、2次予選を戦い、最終予選に行く中で、より多くの選手に経験してもらいながら、W杯の道につないでいく、目標に向かっていくのは今日の試合の中でも選手たちが共有しながらやってくれたのは非常にポジティブなことかなと思っている。どういう不測の事態が起こるか分からないので、選手層の幅を広げながら、より高い頂点を目指すということと、誰が出てもレベルの高い選手が代表に入れるだけのものを持っておきながら、その時の条件にあったベストな選手を選んで、勝利をつかみ取っていくということは非常に大切なことだと思うので、選手たちもポジティブにトライしてくれた。選手層の幅を広げながら、より強力な、最強のチームを作っていきたいと思う」

――チャレンジしてほしいと前日会見でも話していたが、今日のチャレンジする姿勢の評価は。
「非常によくチャレンジしてくれたと思うし、粘り強く戦ってくれた。いい形で先制点取れたが、すぐ同点い追い付かれ、同点に追い付かれたのは、我々がこのW杯予選での初の失点につながった。チームのペースが揺らぎかねない失点だったが、選手たちは失点したとしても、粘り強く戦い続けるんだと。なかなかイメージが噛み合わないミスが多い局面も多くあったが、それも当たり前と思い、試合中に改善していく、成長していくことを選手たちはよくトライしてくれた。このW杯予選に出て、得点を決めてくれた選手であったり、チームのために献身的に走って戦ってくれた選手がいて、存在感を発揮してくれたことが、新たなチーム力の底上げを、選手たちがよく頑張ってくれたことでできたと思う」

――90分出場した古橋選手の評価。
「まずは得点を奪える、ゴールを決められる選手だと思う。得点という結果を出してくれて、本人の自信にもなったと思うので、一つ結果が出たのは良かったと思う。ポジションを試合中にあまり動かしすぎるのは、本人にとってもペースを握れないようなところもあると思うので、少し申し訳ない部分もあるが、本人とも話して、右、左、トップであったり、トップ下もそうだが、攻撃的なポジションはどこでも絡めるようにしてほしいと。本人もポジティブに受け止めてくれ、ひたむきに最後まで全力プレーをしてくれたことが、本人のチーム内での連係、意思疎通が高まったとこにつながったと思う。最後はゴール前で勝負したい選手なので、今日はイエローカードをもらっていたので途中で交代しようと思ったけど、最後トップでプレーしてもらおうということで、90分間プレーしてもらった。非常にハードワークしてくれて、頭の中もめまぐるしく、ぐるぐる回っていたと思うが、よくトライしてくれたと思う」

――1失点はどう捉えているか。
「無失点できていたので、継続して無失点で試合を終えて、全勝でいけるのが理想だと思う。失点して良かったということはないが、チームの経験値としては悪くない失点だと思う。いつかは失点する時が来ると。戦っていれば、失点もあり得ると思うので、失点した後にどういう反発力、継続力を見せられるかというところを、今日の試合で自分たちがもう一回戦い続けるということを、失点後に確認できたのは、ポジティブに選手たちは捉えて続けてプレーしてくれたと思っている。失点は嬉しくないが、経験値としては悪くなかったと思う」

――強度や切り替えがチームのベースになっていると思うが、吉田選手や遠藤選手がいない中での評価は。
「切り替えにしても、1対1を戦う強度にしても、選手たちはすごくトライしてくれたと思う。相手の方が局面のところで、倒れたり、痛がったりするシーンも多かったと思うし、非常に意識高く戦ってくれたと思う。ただ、まだまだタイミング合わせたり、もっと止められる、あるいは突破できるところもあったと思うので、さらにインテンシティ高く戦うことを目指してほしい」

――課題として伝えたいことは。
「課題としてはどうかは分からないが、すべてを上げる。個の力をもっともっと攻撃にしても守備にしても上げることを選手たちには目指してほしい。勝利することは、相手が与えてくれるものではなく、今日の相手であれば、ひょっとしたら勝ち点1か、勝ち点を失うことにもつながるような相手だったと思うし、そういう相手にもしっかり勝利を収めてくれた。でも、2次予選の突破が決まっている中で、勝利して満足という選手は一人もいないと思うので、この戦いでできたことをさらに伸ばしてほしい」

――山根選手を起点に、縦パスから得点が生まれた。酒井選手とは違う特長をどう捉えているか。
「彼の攻撃の良さを今日のタジキスタン戦のチームの戦いに発揮してくれたと思っている。攻撃にも2点に絡んでいるし、他にも攻撃のチャンスを作り出し、サイドでの起点として、本人が持っている良さを発揮してくれたと思う。守備もやられた局面もあるが、意識高く相手との間合いを詰め、ボールを奪いにいく、激しく厳しくというところ、今できることをトライしてくれたと思う。サイドからのくさびが入った時や、ディフェンスラインからのくさびが入ったときに、少し前半ボランチがディフェンスラインに吸収されたり、サイドの方に出ていって間が空いてしまった部分、縦パスからの崩しと言うのは、さらにポジショニング等々考えなければ、修正しないといけないと思う。ただ、山根も含めて縦への意識、ゴールに向かう意識を持ってプレーしてくれたと思う」

――山根選手が外、古橋選手が中央に入っていたが戦術的なことだったのか。
「そこは相手の状況を見て、サイドハーフとサイドバックのポジションはとるようにと練習から伝えていた。相手が嫌がること、我々にとって良い攻撃につながる、効果的なポジションを取ることで、幅についてはサイドバックで幅をとるか、サイドハーフで幅をとるかということを、お互いを見ながら決める。特に前線の選手のポジショニングから、ディフェンスラインの選手がポジショニングを選択することになると思うが、古橋が内側にポジション取ることが多かったので、視来がワイドに開いて起点となる、幅をとるポジションをとることが多かったと思う」

――監督が事前に練習でやっていたことを選手が実践した?
「練習でやっていたほどではないが、練習で本人たちに伝えて、プレーの選択は彼らがしてくれていたので、私が練習でやったとは言えないところかなと思う。相手が嫌がるポジションをどうやってとるかというのは、お互いに連係して、相手と味方のポジションを見ながら、視来が良いポジショニングから良い攻撃につなげてくれた。選手たちが賢くプレーしてくれたと思う。左は前半は佐々木がいたので、どちらかというと視来の方が攻撃に関わることが多くなると思っていたので、亨梧が内側にポジションをとることで、ボールを握っているときに視来が高く行けて、CBと視来の間にボランチが入ってバランスをとることは試合中に選手たちがトライしてくれた」


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