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[MOM3489]桐生一MF浅田陽太(3年)_主軸MFが交代出場で流れ変え、1G1A

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後半8分、桐生一高MF浅田陽太がヘディングシュートを決めて2-0

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.7 関東高校大会Bグループ決勝 韮崎高 1-3 桐生一高]

 後半からの出場で1ゴール1アシスト。2得点のMF原嶋飛翔(3年)やDFの中心として勝利に貢献したDF椋野眞登(3年)ら活躍した選手が多い中、桐生一高(群馬)の中村裕幸ヘッドコーチは、途中出場で試合の流れを大きく傾けたMF浅田陽太(3年=前橋SC出身)をマン・オブ・ザ・マッチに推した。

 浅田は「前半見ていて、ちょっと中の流れが良くなかったので、後半から行くということで点を獲って雰囲気を変えたいなという思いがありました」と振り返る。この日は普段のボランチではなく、シャドーでのプレー。だが、攻守で期待に応え、チームを勝利へ導いた。

 1-0の後半8分、MF関根大就(3年)の右クロスから頭でゴール。ボールウォッチャーになっていた相手DFの隙を見逃さず、スペースへ走り込んでフリーで決めた。「自分はあまり得点がないので、得点というところに今はフォーカスしていて、そういうところでは上手く結果が出たと思います」。この日は先発を目指す選手中心のメンバー構成。その中で主力MFが実力を示し、ゴールを破った。

 再び1点差とされて迎えた後半27分には、敵陣での奪い返しから原嶋のゴールをアシスト。そして、「しっかりと攻撃を落ち着かせることができたかなと思います」と説明したように、慌てずに攻撃を落ち着かせる部分や相手の速攻を封じる部分でも貢献度は大きかった。

 元々周囲を活かすプレーが特長とする浅田だが、中村ヘッドコーチからは「自分でどうにかする」ことも求められているのだという。自分のところで一人剥がして前進できれば、一気にチャンスが広がる。その魅力を感じながらトレーニングを重ね、「自分も、周りも活かせるように、どっちも成長したかなと思います」と手応えを口にした。

 大舞台には強いという特長がある一方、中村ヘッドコーチが指摘するのはプレーに波があること。また、コロナ禍で対外試合のできない時期があり、悩んだという浅田だが、それを乗り越えて徐々に逞しくなってきている。

 インターハイ予選へ向けて浅田は「ライバル多いですけれども、一つ一つ勝って、連戦なので11人で勝てることはないと思うので、チーム全員の力を合わせて優勝したいと思います。自分は得点もそうですし、味方を活かして、得点に絡まなくても『ここで起点になっているぞ』と見ている人は見ていると思うし意識していきたい」。課題だった安定したパフォーマンスや、大舞台での強さも表現して群馬を勝ち抜き、全国大会のピッチに立つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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