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森保監督「大迫自身はすごくやりたがっていたが…」エース不在で“初の欧州勢”セルビア戦へ

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FW大迫勇也(ブレーメン)と森保一監督

 日本代表森保一監督が10日、キリンチャレンジカップ・セルビア戦(11日・ノエスタ)の前日会見に出席した。チーム発足から2年半が経過し、待ちに待ったヨーロッパ勢との初対決。指揮官は「攻撃も守備もインテンシティ高く、いろんな面でスピードもあると思う。時間とスペースがない中で戦いで、われわれがどれだけ相手を上回っていけるかを選手たちにトライしてもらいたい」と意気込みを語った。

 欧州でUEFAネーションズリーグが発足したことで、マッチメークが難しくなっていたヨーロッパ勢との親善試合。今回は1年延期されていたEURO2020(欧州選手権)の開幕が間近に迫っていることもあり、EURO不出場のセルビアとの対戦が実現した。

「できるだけ強いチームと対戦したいと思っているので、キリンチャレンジ杯で対戦する機会を与えてもらえてうれしいし、感謝申し上げたい」と笑顔を見せた森保監督は「セルビアという強豪と試合ができることを楽しみにしているし、世界で勝っていくための基準を確かめられる。いまどれだけできるかを測る意味では最高の対戦相手だと考えている」と闘志を燃やす。

 そうした貴重な機会ということもあり、ベストメンバーを送り込む構えだ。指揮官は「U-24日本代表との試合をした時のスタメンが中心になる」と明かし、2列目にMF南野拓実(サウサンプトン)、MF鎌田大地(フランクフルト)、MF原口元気(ウニオン・ベルリン)、両サイドバックにDF長友佑都(マルセイユ)やDF室屋成(ハノーファー)が並んだ一戦の先発を軸に編成する意向を示した。

 一方、エースのFW大迫勇也(ブレーメン)は左脚内転筋の負傷のため前日9日に離脱が発表され、1トップには代役の選手が起用されることが決まった。

「痛みというか、怪我で全く動けない状態ではないここで無理をして怪我をさせてしまうと彼の所属チームでの来季のプレーにも影響するし、それがわれわれにとっても戦力ダウンになりかねない。無理をすればできる状態かもしれないが、リスクを負う状態ではない。大迫自身はすごくやりたがっていたが、ここは我慢して、自身のキャリアがよりスムーズに歩めるようにということと、代表の戦力としてしっかり戻ってくれるようにと話している」。

 大迫の離脱理由をそう明かした森保監督は「大迫の存在は大きいが、大迫がいない時のチームの戦い方をここで作っていくことはチームにとってプラスだと思う。タイプは同じではないが、たくさんいいフォワードがいる。そういった選手たちに経験を積んでもらい、戦術に合わせてもらいながら、最終予選に向けて、戦いの幅を広げていく、チーム力を上げられる機会になるとポジティブに捉えている」と説明。「選手たちは自分が負けているとは全く思っていないと思うので、良さを存分に発揮してもらって、チームもそうだし、応援してくださっている方にも存在を示してほしい」とFW浅野拓磨、FWオナイウ阿道(横浜FM)に期待を寄せた。

(取材・文 竹内達也)
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