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思わぬ形で手にしたラストチャンス…DF瀬古歩夢「もう可能性はないと思っていた」

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U-24日本代表DF瀬古歩夢(C大阪)

 最後の最後でチャンスが巡ってきた。当然、燃えている。U-24日本代表DF瀬古歩夢(C大阪)は、「モノにできるように」と力強く語った。

 3月シリーズのアルゼンチン戦ではアピールを成功させた。FW林大地(鳥栖)の先制点につながる鮮やかなフィードを披露するだけでなく、持ち前のキックの精度を生かして攻撃にリズムを生み出し、本職の守備でも難敵を相手にゴールを許すことなく3-0の完封勝利に貢献した。

 しかし、今合宿のメンバー発表時、瀬古の名前はリストにはなかった。 何よりも、アルゼンチン戦で好パフォーマンスを見せていただけに、「悔しかった」と唇を噛んだ。

「正直なところを話すと、もう可能性はないと思っていたし、自分の目標を立てて、やるしかないという気持ちもあった。最初に選ばれなかったことで、個人の能力がまだまだダメだというのを改めて感じたし、悔しい気持ちとまた新たに頑張ろうという気持ちが、発表の時にあった」

 だが、思わぬ形でチャンスを手にする。U-24ガーナ戦に先発したDF冨安健洋(ボローニャ)が負傷。追加招集という形で、U-24日本代表に合流することに。追加招集が発表された9日には、所属するC大阪で天皇杯2回戦・鳥取戦でフル出場を果たし、その日の夜にはU-24日本代表が活動する豊田へ。ハードなスケジュールとなったが、「多少、慌ただしい部分もあったけど、追加で選ばれたことの方が嬉しかった。やる気に満ち溢れています」と、再び手に入れたチャンスに喜びを表した。

「やる気はモリモリあります。もう一度アピールするチャンスをもらえたからには、しっかりやらないといけない気持ちになった」。“最終選考”の場でつかんだ思わぬチャンス。絶対に逃すことはできない。

(取材・文 折戸岳彦)
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