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鎌田大地が感じた守から攻への課題「そこで落ち着いちゃったら何のために前から行っているのか」

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トップ下で先発したMF鎌田大地

[6.11 キリンチャレンジ杯 日本1-0セルビア ノエスタ]

 勝利にも表情は厳しかった。森保ジャパンとして初の欧州勢との対決を終え、日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)は「今日の前半は全然納得のいくゲームではなかったし、ああいう少しレベルが上がった相手に対して、もっと勇敢に前にボールを付けたり、ボールを運んだりできないといけない」と主張した。

 前半は見せ場らしい見せ場がないままスコアレスで終了。「みんなの意識が変わった」という後半立ち上がりの3分、鎌田の右CKをDF谷口彰悟が頭でそらし、逆サイドに詰めたMF伊東純也が先制点を奪った。「前半からもっとしっかりプレーするべきだったと思う」。鎌田が課題として感じたのは、ボールを奪ったあとのプレーだ。

「前からプレスをかけてボールを取った瞬間、ファーストボールを前に付けられればビッグチャンスになるシーンもあった。取って落ち着いちゃうと、スピーディーな攻撃ができなくなる」。狙いどおりにボールを奪える形があったからこそ、そこから縦に速く攻め切りたい思いがあった。

「今のサッカーの主流というか、現代フットボールは前から良いプレスをかけて、できるだけ時間をかけずにゴールを奪うチームが多い。良い奪い方から良い攻撃につなげたいから、前から守備に行っている。前から行って、ボールを奪って、そこで落ち着いちゃったら、何のために前からプレスに行っているのか分からない」

 チーム内のミーティングでは、そうしたコンセプトも共有しているという。「1トップに良いボールが入れば、2列目の選手が前を向いてスプリントして入っていける。日本が前から(プレスに)行こうというのはああいうのを狙っているからだし、ミーティングでも話している」。そう明かした鎌田は「そこはまだまだ向上できると思う。自分たちが目指しているサッカーはそういうサッカー」と強調した。

(取材・文 西山紘平)

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