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セルビア完封&決勝点アシスト! DF谷口彰悟が示した対応力「最初のロングボールの競り合いで…」

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DF谷口彰悟

[6.11 キリンチャレンジ杯 日本1-0セルビア ノエスタ]

 強度も対応力も十分に通用することを証明した。日本代表DF谷口彰悟(川崎F)が屈強なセルビア人選手に仕事をさせない堅固な守備を見せ、クリーンシートに貢献した。

 90分間を通じて隙のない守りができたカギとなったのは、立ち上がりのファーストプレーだった。相手は高さも体格も日本人より一回り大きいセルビア。「始まってみないとわからなかった」(谷口)と言うように、キックオフからしばらくは手探りだったが、「最初のロングボールの競り合いで相手が体をぶつけてきた時に強さを感じた。そこで、跳ぶタイミングを変えながらできた」というクレバーぶり。タイミングをずらして跳ぶ頭脳プレーで、「体格の良い選手に対してやらせないということはある程度できた」と胸を張った。

 Jリーグ最強・川崎Fの中心選手として、国内組の意地を代表して見せた90分でもあった。「国内組、海外組と分かれるが、僕らにもできることは間違いなくある。それはトレーニングからも感じている。練習から激しくやっていることが今日の試合につながっている」と言う。

 攻撃でも見せた。後半の立ち上がりに得た右CKのチャンス。キッカーの鎌田大地が右足で供給したクロスに対してニアで頭を合わせてフリック。コースの変わったボールを、ファーに入った伊東純也が右足で蹴り込んで先制した。サイズの大きなセルビアに対して、練習から取り組んできた形だった。

「選手の特徴が分かってきたし、周囲も僕の特徴を分かってくれるようになってきた。自分もやれるという自信を持てている。セルビアは欧州でも力のあるチーム。強気にやれたのが良かった」。

 7月に30歳の誕生日を迎えるが「まだ自分で可能性を制限せずがんばっていきたい」。そう言って精悍な表情をいっそう引き締めた。

(取材・文 矢内由美子)
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