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日本vsセルビア 試合後の森保一監督会見要旨

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日本代表を率いる森保一監督

 日本代表森保一監督が11日、国際親善試合セルビア戦後にオンラインで公式会見を行った。以下、森保一監督会見要旨。

――後半テンポが上がったが、どのような指示を。
「攻撃のところは奪ったボールをチャンスがあれば、素早く縦につける、速攻につなげることをチャレンジしようと伝えた。そこの優先順位がありながら、前半も相手を揺さぶりながら攻撃することはできていてので、ゴールに向かう攻撃を素早くじっとしてやっていこうと伝えた。私が言わなくても、選手たちがロッカーで指摘し合って共有してくれていたので、私の指示ではなく、選手の判断、前半の反省が後半につながったと思う」

――ハーフタイムに2人代えたが。予定されたものか、戦術的に見極めてのものか。
「両方ある。前半で代えた二人と後半から投入した川辺と阿道はできるだけ長い時間プレーしてもらいたいと考えていて、前半を振り返って、後半スタートから出場してもらおうと話して出場してもらった」

――セルビアの印象と日本代表の見極められた部分。
「局面のところでインテンシティ、強度高く、我々のクオリティーに対して、時間とスペースを与えてくれないところから、ある程度ドリブルで抜かしてくれて、でも肝のところで抑えるという部分は簡単にこじ開けさせないというところのフィジカルの強さであったり、チームとしての戦術の強固さを感じた。その中で、選手に求められていた部分で、局面の球際の強度の部分、相手が非常に強い中で戦えたかどうか、技術を発揮できたかどうかは選手個々に見えたし、攻撃の回数自体は良くトライしてくれたと思う。ただ、最後激しく厳しくディフェンスがくる中で、そこで突破につながる技術を発揮できたかとか、ビルドアップの部分で相手がプレッシャーをかけてきたとき、ボールを保持して狙い通りに攻撃できたかどうかは個々の部分で見れたと思う」

――セットプレーも見事だった。
「次は流れの中から取りたい。無失点で抑えられて1-0で勝てるのは良かったと思うが、ただ守って1-0ではなく、大変ながらも攻撃につなげ、幻のゴールになったが、2点目を奪いに行くこと。リードして守りだけにならず、2点目を奪いに行く姿勢を示してくれたのは良かった」

――切り替えや球際など基礎の部分は誰が出ても同じ水準でできるレベルに来ているのでは。
「選手たちが練習からチームのコンセプトを理解して、表現しようとお互いに刺激しあって、練習では強度を上げられるときには上げて、激しく厳しく、お互いに切磋琢磨する中で、やろうとすることを表現しようとしているし、よく頑張ってくれている。今回のミャンマー戦は海外組だけの試合で、U-24との試合、その後の試合で、チームが1試合ずつ変わっていく中で、前にあった試合を振り返って、チームとして成果と課題を選手たちは全員共有してくれて、良いことはさらにやっていこう、改善していくところは改善していこうと、練習の機会は少ないが、より多くの選手が実践しているのは、チーム全体の底上げができていると、選手たちが結果を持って示してくれると思う」

――国内組の合宿での成長をどう感じるか。
「元々実力のある選手たちだし、Jリーグのレベルの高い中でプレーしている選手たちなので、ある程度の部分では計算できている。海外組と国内組、いつも分けたくないと言いながら、分ける表現をしているが、お互いがプライドを持ち、練習の中から真剣勝負で、戦いながら高め合っているのは、選手たちの持っているものを自分たちの練習の姿勢で引き上げている。海外組の選手たちは球際で仕掛けていくということを普段からやれている中で、国内組の選手たちもやれているが、そこをさらに上げていくという部分で、お互いを刺激し合って挑むことは、短いキャンプの中でも選手たちの成長が見られて嬉しく思う。選手たちが伸びるのは選手たちの所属しているクラブでのトレーニングや試合で選手たちが成長すると思うが、選手たちが成長するきっかけとなる刺激は代表での活動になると非常に嬉しい」

――オナイウ選手がデビュー。19年11月は招集したが起用しなかったが、どのような成長を感じたか。
「前回と今回違うのはJ1の舞台で、しかもトップの方を走るチームで結果を出しているのは全く違うと思う。日本人でトップスコアラーなので、そこが出場できたかどうかというところで、違うところだと思う。本人は結果を持って、チームでの存在感を発揮して、日本代表でプレーするチャンスをつかみ取ってくれたと思っている。今日のプレーは前半はなかなか攻撃の部分で、もう少し収まったり、落ち着いて相手が嫌がることができればと思っていたところで、非常にトップでボールを収めたり、背後に出てくれたり、マリノスでやっている守備の部分も、普段彼がやっていることを代表の中でも自然と出してくれた。より高いレベルでプレーしていることを、プレーを持って示してくれたと思う」

――久しぶりにストイコビッチと再会。現役時代も監督時代も対戦経験があると思うが。
「どんなこと話したというか、私もあまり英語を喋れないので、片言の英語で、この期間で強いチームと親善試合ができない中、日本に来てくれたことに感謝を伝えた。Jリーグでも対戦していて、私が広島の監督、ストイコビッチさんが名古屋の監督として対戦している中で、いつも勝負師の顔で試合前から臨んでくるのは、今日も試合に向けて、勝利するために戦うんだということを監督自身が、姿勢を見せて示していることが刺激になり、良い試合をしたいと思った」

――伊東純也のプレーの評価。
「攻守ともに思い切って、アグレッシブに彼の良さを出してくれたと思うし、攻撃の部分で前線にボールが入らなかった時間帯も我慢強くチームのためにプレーしてくれて、個の良さを発揮してくれたと思う。幻のゴールになったが、良い守備から良い攻撃と言う部分で彼が背後に抜け出して、阿道へのクロスを送ってくれたところあたりは、彼の良さが出ていたと思う。守備の部分もシステム的にミスマッチが起こるなか、相手のウイングバックをなかなかケアできないところを、彼は献身的に、チームとして埋めないといけないスペースを頑張って埋めてくれたと思う。攻守ともに彼の良さを出しながら、チームの武器になる仕事をしてくれた」

――今日いろいろ試した中で、古橋選手が1トップをやったが、古橋選手をサイドにして、南野選手や鎌田選手を中央で使ったところも見たかったが。
「選択肢の中にはあった。トライしたいと思ったが、時間が限られるので何を優先してトライしようかなと思い、今日の形にした。すでに鎌田トップ下、南野1トップはこれまでも試していることがあったし、そういった部分で今日試すべきところを、優先順位で考えて試した。日本代表の戦いの中で、一つのオプションとなる武器になると思うので、機会があれば試したいと思う」

――もうすぐ最終予選で試す機会も少ないが。
「すでに試しているので、あとチームの戦いの中で、試すことはどうか分からないが、ぶっつけ本番で勝つために、チームの役割をまっとうしてもらうことは、ひょっとしたらあるかもしれない。そこは今回も谷口にボランチをやってもらったり、南野がトップ下、浅野がサイドとトップ、古橋は前線の全ポジションをやってくれたり。どういうメンバー編成になるか、コロナ禍で分からないし、怪我やアクシデント、不測の事態の中で選手たちが対応してくれるので、残り1試合勝利を目指すとともに、チャレンジできるところはチャレンジしたい」


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